「声かけづらい」重い空気で…中村晃だけができた“気遣い” 失意のオスナを救った行動

逆転を許したオスナの背中を押す中村晃【写真:荒川祐史】
逆転を許したオスナの背中を押す中村晃【写真:荒川祐史】

リーダーシップが見えたのは4月17日の楽天戦

 苦しい戦いが続くからこそ、後輩が背中を見ていることはわかっている。最後の最後まで、チームリーダーとしての行動を見せていた。ソフトバンクは3、4月の戦いを終えて9勝15敗2分け。5月は5勝2敗と息を吹き返し始めたが、柳田悠岐外野手が離脱していることで、1軍の最年長は中村晃外野手だ。「チーム状況はありますけどね」と春先を振り返るが、主にスタメンを託される日々を過ごしている。

 今季はここまで29試合に出場して打率.270、1本塁打、5打点。116打席を消化し、27本の安打を積み重ねている。昨シーズンは203打席で40安打だった。単純に比較しても、グラウンドに立つ時間が長くなっているのは間違いない。2月の春季キャンプ中に小久保裕紀監督から「代打専念」を託されたものの、近藤健介外野手が離脱したことで中村の力を借りることになった。

「グラブを置いていい」。指揮官の言葉から始まった2025年だが、どんな時も準備を怠らない。中村らしさが見えたのが、4月17日の楽天戦(みずほPayPayドーム)。逆転を許した9回だった。孤独に沈みそうなチームメートを「独りにしない」――。

(竹村岳 / Gaku Takemura)