牧原大成が消し去った”悪夢” 激勝生んだ一振り…重圧から「逃げたいと思わない」

適時打を放つ牧原大成【写真:古川剛伊】
適時打を放つ牧原大成【写真:古川剛伊】

ゲームセットまで1ストライク…適時打で1点差に

 絶対に折れない信念が、最後の最後に劇打へと繋がった。主役はサヨナラ打を放った川瀬晃内野手。その直前、1点差に詰め寄ったのは牧原大成内野手の適時打だった。「絶対に終わらないという気持ちでした」。どれだけ悔しさを味わっても「取り返してやる」という強さが背番号8にはある。

 初回にいきなり3点を失い、暗いムードが漂った。5回に1点を返したものの、その後は点差を縮めることができずに2点ビハインドで9回に突入した。2死から中村晃外野手と柳町達外野手が連打で一、二塁のチャンスを作る。打席に入ったのが、牧原大だ。2球で追い込まれ、迎えた5球目。外角低めに落ちていく変化球へ、必死にバットを伸ばした。ふらふらと舞った打球は左前に弾み、1点差とした。反撃ムードを一気に高めた一打だ。

 感情も表に出しながら、全力で白球を追うプレースタイル。「気持ち1本」というコメントをこれまでも繰り返してきた。泥沼の6連敗まで、あと1ストライクにまで追い込まれていた。牧原大は「きのうは僕が最後のバッターだったので。シンプルに、絶対に終わらせないという気持ちでした」。悔しさを隠せずヘルメットを投げ捨てたのは、前夜の出来事だった。

前夜の日本ハム戦ではゲッツーで“最後の打者”に

ヘルメットを叩きつけた牧原大成【写真:古川剛伊】
ヘルメットを叩きつけた牧原大成【写真:古川剛伊】

本多コーチも絶賛する成長…ある日の春季キャンプでは“叱責”も

適時打を放った後、一塁上の牧原大成と本多コーチ【写真:古川剛伊】
適時打を放った後、一塁上の牧原大成と本多コーチ【写真:古川剛伊】

(竹村岳 / Gaku Takemura)