友達と遊べなかった中学時代 遠方でも応援に「距離感バグってる」…大山凌が父に届けた初勝利

  • 記者:飯田航平
    2024.08.15
  • 1軍
ウイニングボールを持ちヒーローインタビューに応じたソフトバンク・大山凌(右)と小久保裕紀監督【写真:小池義弘】
ウイニングボールを持ちヒーローインタビューに応じたソフトバンク・大山凌(右)と小久保裕紀監督【写真:小池義弘】

ドラフト6位ルーキーの大山が好リリーフでプロ初勝利をマーク

 待望の瞬間は地元・栃木のお隣、埼玉の地で訪れた。厳しかった父に届ける1勝に、自然と笑みがあふれた。15日の西武戦(ベルーナドーム)で、ドラフト6位ルーキーの大山凌投手が2点リードの4回からマウンドに上がり、2イニングをきっちり無失点。チームはそのまま逃げ切り、嬉しいプロ初勝利を手にした。

 3回まで4-2と乱打戦の様相を呈していた試合を、見事に落ち着かせる投球だった。4回は野村大、西川から連続三振を奪うなど3者凡退。5回は四球と安打で2死一、二塁としたが、佐藤龍を遊ゴロに仕留めるとグラブをポンポンとたたいて気合をあらわにした。「(ウイニングボールは)父親に渡したいと思います」。22歳の右腕は気持ちよさそうに汗をぬぐった。

 プロ初先発となった7月17日のロッテ戦(みずほPayPayドーム)では3回3失点で降板。初回から3イニング連続で失点を喫し、「悔しいですけど、力不足としか言いようがないです」と唇を噛んだ。栃木から初勝利を願い、観戦に訪れていた父の栄幸さんに勝利を届けることはできなかった。高校時代は寮生活。親元を離れる前までは「毎日練習で、めちゃめちゃ厳しかった」という父の存在なくして、この日の勝利はなかった。

(飯田航平 / Kohei Iida)