苦しみ抜いたメンタルの不調「誰にも会いたくなかった」 どん底を経験した杉山一樹の覚悟

  • 記者:竹村岳
    2024.03.03
  • 1軍
ソフトバンク・杉山一樹【写真:竹村岳】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:竹村岳】

ワインドアップにしたのも「最後くらい、自分が好きな投げ方をしよう」

 衝撃の事実を告白した。思い悩み眠ることもできず、どん底にまで追い込まれた日々だ。ソフトバンクは3日、韓国・斗山ベアーズと練習試合(PayPayドーム)を行った。2番手で登板した杉山一樹投手が1回1失点。被弾するも3三振を奪う内容で「あれは打たれるべくして打たれてしまいました」と振り返る。首脳陣からの評価も少しずつ積み重ね始めた今を「自暴自棄になりがちなんですけど、今は迷いがない。ネガティブな考えは捨てました」と胸を張れる明確な理由がある。

 先発のカーター・スチュワート・ジュニア投手のバトンを受けて、4回からマウンドへ。先頭打者を直球で空振り三振。続く3番打者には左翼席にソロアーチを浴びるものの、後続も連続三振で切り抜けた。制球難に苦しむ姿はもうない。見守った小久保裕紀監督も「彼の場合も(課題は)四球だったので。そういう心配がなくなってきていますよね、ゾーンで勝負できるようになってきている」と、成長を感じ取っている。

 2023年は1軍登板なし。通算で88回1/3を投げて71四死球を与えるなど、制球面に課題を抱えていたが、克服できずにいた。春季キャンプからの好調を維持して、この日も被弾から崩れそうな雰囲気すらなかった。マウンドから自信がみなぎり始めているのは、そこから下はないというどん底まで経験したからだ。杉山はかつて、うつ病を患っていた。

ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:竹村岳】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:竹村岳】

(竹村岳 / Gaku Takemura)