板東湧梧が語る7選手の人柄…初参加4人で「楽しいメンバーだった」
ソフトバンクの和田毅投手は22日、長崎での自主トレを打ち上げました。参加していた後輩も、続々と帰福。鷹フルは板東湧梧投手を単独取材しました。“リーダー”だった和田投手以外では、ホークスからは7人が参加。そのうち松本晴投手、リチャード内野手、大野稼頭央投手、前田純投手は初参加でした。寝食までともにする自主トレは、選手同士の繋がりも深くなるもの。板東投手に、選手それぞれの人柄や印象を聞きました。
――和田投手はどんな人柄ですか？
「すごいです。すごいとしか言いようがないです。一番大変なのに、全然キツそうじゃないし、楽しそうにされているので、やっぱり敵わないなと思います。本当に僕は毎日ヘロヘロになるまでやっているんですけど、和田さんはいつも楽しそうに、笑顔でされています」
――人数が増えて、和田さんのチームとしての雰囲気はいかがですか？
「若い選手から、今回は嘉弥真（新也投手）さんもいましたし、より賑やかになっていますね。楽しかったです」
――和田投手を近くで見ていて感じることは。
「今回も前回も、これだけたくさんの人数を抱えながらも、和田さんが一番大変なはずなのに、そんなことを1ミリも思わせない。僕たち1人1人に向き合ってくれていると感じるたびに、やっぱりすごい人だなと改めて感じます」
――昨年との違いは。
「一番は体幹の部分で、そこを重点的に和田さんに見てもらいながらやっていて、和田さんとペアを組ませてもらっています。良くなった、と言ってもらっているので、そこは嬉しく思います」
――大所帯のチームを、どう捉えている。
「やっぱり、みんな和田さんに教えてほしいじゃないですか。ちょっとでもそばにいさせてほしい気持ちで、どんどんがめつく行こうと思っています」
――自分なりにがめつさは出している？
「の、つもりです（笑）」
――和田投手の近くにいると、修正もしやすい？
「これだけ人数いると和田さんの目も難しいと思うんですけど、そばにいると声かけも多いと思うので、全然違うと思います」
――藤井皓哉投手は2年連続の参加になりましたが、人柄はどうでしょう？
「藤井は、後輩のいじりがいのある選手を見つけて、一生いじっているイメージですね」
――自主トレ期間中は、誰をいじっていましたか？
「ロッテの高野（脩汰投手）が、お気に入りになっていました」
――板東投手と、和田投手の自主トレに参加したのは同じ時期ですが、関係は深まりましたか？
「去年、かなり深まりました。逆にいうと、そのままって感じです」
――松本晴投手は初参加でした。
「あいつのウエートはびっくりしました。全部がえぐいです、全部勝てないなって思いました。そこまで強いと思っていなかったんですけど、重量と体を見たらすごかった。取り組みもすごくて、けっこう自分から質問しました。本で勉強したことをやっているそうで」
――SNSを見ていると、松本晴投手は、面白そうというか、自分からボケるようなタイプかと思いましたが？
「どこにいてもノリノリで楽しんでいるイメージですね」
――食事の場ではそんな感じでしたか？
「別のテーブルだったんですけど、めちゃくちゃ食べるんですよ。みんなから尊敬されていました」
――ちなみに、量で一番食べるのは誰ですか？
「それはリッチーですね。でも節制していたので」
――初参加の松本晴投手とは、関係は深まりましたか？
「あんまり絡みはこれまでなかったんですけど、一緒に過ごす時間が長かったので深まったんじゃないですか」
――リチャード選手はどうでしたか？
「リッチーが一番絡みましたね、今回は。今まではなかったんですけど、一番面白かったです」
――リチャード選手とは気が合いますか？
「気が合うというか、あいつは誰でも笑わせられる才能を持っています。食事のテーブルが一緒だったので、あいつの豆知識やトークで笑わせてもらいました。あいつのクイズにもいっぱい答えたし」
――雑学王なんですか？
「そんな感じでした。宇宙の話とかしていたし（笑）」
――自主トレ公開の時も、一番声を出して引っ張っている印象でしたが、彼が中心になることが多かったですか？
「僕らのキャプテンなので。そういう感じでした」
――どうやって決まったんですか？
「声がキャプテンなので食事会の締めはリッチーがしたんですよ。和田さんに『キャプテンよろしく』って指名されて。それも面白かったですね」
――どんな挨拶でしたか？
「日本語は難しいんだなって話しているのを見て感じて、全部が面白かったです（笑）。最後に一本締めにもウンチクが入り出して（笑）。『みなさんお手を拝借』って言いながら手を叩いたので『そんな終わり方あるか』ってみんなにツッコまれていました」
――田浦文丸投手はいかがでしょう？
「テーブルも一緒で話しましたよ。一緒にオフ前にご飯にも出かけたりして、かわいいやつですよ」
――彼も2年連続の参加ですが、関係はどうでしょう？
「特別、どうこうはないですけど、元々一緒にご飯に行く感じですから。相変わらずですよ」
――後輩キャラって印象があるんですけど、どうでしょう？
「そうですね。あいつもあいつでいじってきたりしますよ」
――年はけっこう離れているのに、いじられるんですか？
「寮生の時はそんな感じでしたね」
――大野投手はいかがですか？
「けっこう話した方だと思います。一番後輩で、物静かなタイプな印象でした。でもご飯を食べに行くときに2人でしゃべりながら行っていたなって感じで」
――チームで最年少だったと思いますが、輪になかなか入って来れなさそうだった？
「そんなことないですよ。けっこう図太い性格な印象です。あんまり緊張しないように見えました」
――板東投手も、10代の選手はなかなか絡むことがないのでは？
「そうですね。なかなかいないと思いますね」
――板東投手は19歳の思い出はありますか？
「あんな堂々としていられなかったですよ。僕はオドオドしていました（笑）」
――前田純投手は？
「マエジュンが自主トレのキー選手でしたね」
――なぜですか？
「和田さんの自主トレといえば食トレなんですけど、一番苦しそうで一番ネタになっていました（笑）」
――話したことありましたか？
「ないですね。僕自身、あんまり話はできなかったです」
――板東投手も、1度目の参加の時は食トレ苦しかったと思いますけど、思い出しましたか？
「思い出しました。なんなら今年もキツかったですよ……」
――前田純投手の人柄は？
「結構物静かで、でも和田さんの話を一生懸命に聞いて、言われたことを『こうかな』って自分で考えてやっていましたよ」
――“チーム和田さん”の全体の雰囲気はいかがでしたか？
「マジで楽しかったです。嘉弥真さんもいましたし、ご飯もきついけど楽しいメンバーだったので乗り越えられましたし、ランニングとかもきついけど、やり終えた達成感とか、大所帯だからこそ一体感はありましたね」
――キャンプインも目の前ですが、仕上がりはいかがでしょうか？
「体はいいです。投球の方で感覚があと少しなので、キレとかタイミングのところ。そこはキャンプで仕上げていきたいです」
（竹村岳 / Gaku Takemura）
