ワクチン寄贈は“人のため”じゃない…和田毅が語る意義 今も大切にする1枚の写真

  • 記者:竹村岳
    2023.12.19
  • 1軍
「HEROs AWARD 2023」の授賞式に出席したソフトバンク・和田毅【写真:小林靖】
「HEROs AWARD 2023」の授賞式に出席したソフトバンク・和田毅【写真:小林靖】

2005年に12勝…オフに初めて2か国にワクチンを届けた

 忘れられない写真がある。ソフトバンクの和田毅投手は、自身の成績に応じてワクチンを寄贈する活動を2005年から継続してきた。これまでに73万本以上のワクチンを発展途上国の子どもたちに届けている。「『ワクチンって受けられないの?』っていうところからでした。日本では当たり前だったので、海外では受けられないのかなみたいな。そこからスタートでした」と、活動初期の心境を振り返る。

 幼少期から募金活動に興味を持ち、小銭があれば募金箱に入れていた。その中で、ある種の違和感も抱いていた。「親ではありますけど、人のお金じゃないですか。自分のお金じゃないから『なんか違うな』って。親からもらったお金じゃなくて、自分が働いたお金で寄付するのが一番いい。もらう側からすると変わりはないですけど、自分にはそういう思いがありました」。自分が汗水を流して手にしたお金が、誰かのためになる。子どもながらに達観した考えと、夢を頭の片隅に置き、野球選手としても成長していった。

 ワクチン寄贈がスタートした2005年、和田は25試合に登板、181回2/3を投げて12勝8敗、防御率3.27を記録した。チームはプレーオフでロッテに敗れて優勝を逃したが、レギュラーシーズンでは勝率1位と、和田も貢献した1年。オフに初めてワクチンを届ける時がやってきた。手渡されたのは、1枚の写真。喜ぶ子どもたちの笑顔が、今も脳裏に焼き付いている。

ソフトバンク・和田毅【写真:小林靖】
ソフトバンク・和田毅【写真:小林靖】

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(竹村岳 / Gaku Takemura)