森唯斗が“リーダー”だった所以 大きかった背中…甲斐野央が受け取った偉大な優しさ

  • 記者:竹村岳
    2023.10.30
  • 1軍
ソフトバンク・甲斐野央【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・甲斐野央【写真:荒川祐史】

森唯斗が球団から戦力外通告、退団に甲斐野央も「一番よくしてくれた先輩」

 経験を積んできたからこそ、先輩の偉大さが身に染みる。ソフトバンクの森唯斗投手は、球団から来季の選手契約を結ばない旨を伝えられた。通算470試合に登板してきた右腕が、ホークスを去る。ファンと同じように、寂しさを感じているのは後輩も同じだ。森と自主トレをともにした甲斐野央投手は「入団当初から一番よくしてくれた先輩なので、もちろん寂しい気持ちです」と受け止めた。

 甲斐野は今季46試合に登板して3勝1敗2セーブ、防御率2.53。2022年は25イニングを投げて14四球。今季は42回2/3を投げて13四球と、課題だった制球面にも改善が見られ「ルーキーの頃は“イケイケドンドン”で投げていましたけど。やっぱり投手はコントロールだと思います」とうなずく。四球が減ったことも「今年取り組んできたこと。続けていった上で、もう少し細かい精度を課題にしていけたら」と手応えも感じている。

 2018年のドラフト会議で1位指名を受けて入団。1年目から65試合に登板すると、オフに自主トレ同行をお願いしたのが森だった。「僕の目指すべき場所、そんな方だったので。見て学びたい思いもありましたし、1年目が終わって何もわからない状況だったので。聞けることは全て聞いて、盗んでやろうという気持ちでした」。電話ではなく、面と向かって頭を下げて「お願いします」。初めて森に“弟子入り”した瞬間だった。憧れた先輩から学んだのは、技術はもちろん、人としての大きさだった。

ソフトバンクから戦力外通告を受けた森唯斗(右)【写真:藤浦一都】
ソフトバンクから戦力外通告を受けた森唯斗(右)【写真:藤浦一都】

(竹村岳 / Gaku Takemura)