熾烈な捕手争い、渡邉陸は「ちょっとしんどい」 藤本博史監督のコメント全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:福谷佑介】

外国人選手の序列についても語り「ホーキンス、ガルビス、アストゥディーヨ」

 ソフトバンクは12日、ベルーナドームで西武とのオープン戦に臨む。藤本博史監督は試合前に報道陣に対応し、現状の外国人枠の争いや捕手の競争について言及した。指揮官のコメント全文は以下の通り。

――今日先発の東浜投手は。
「今日はいいピッチング見せてもらいたいですね。実績あるピッチャーだからね」

――西武の平良投手をどれだけ見たい?
「見たいというか先発でどんな球を投げるのか。藤井同様に中継ぎみたいに全力で来るのか、ペース配分しながら投げて来るのかって、そういうところも見てみたいところではあるけど、ただウチのバッターが平良を見るというところまでは考えていないですよ。平良というピッチャーはわかってるわけだから。ただ打席に立ってみないとわからないわけじゃないと思うし、今日は川村くんとか使ってますよ。外国人も3人とも使ってますよ」

――外国人たちが平良投手の速い球に対してどう対応するか。
「それもあるよね。ホーキンスにしても、半速球はうまいこと打ってるけど、速い球に対してどれだけ対応できるか。ガルビスにしてもアストゥディーヨにしても、これからね本当どんどんどんどん、もう巨人戦終わったら、ある程度打席数は候補というか絞った人間が多くなっていくと思うんで。この辺でしっかり結果出してもらって」

――スタメンで出られるチャンスはもう少ない。
「巨人戦もまだ使いますよ。巨人戦まではある程度使いますよ」

――外国人選手3選手を使うのは競争心を煽るため。
「いやもうそろそろ結果出してもらわんと、結果出さなかったら打席数が減っていくだけだからさ、外国人といえども。今だったら序列的にはホーキンス、ガルビス、アストゥディーヨですよね。アストゥディーヨはちょっと頑張らないと、それこそ打席数増やすために(2軍に)行ってもらいますよという可能性もありますからね。行ってもらいますよって、これは打席数を増やすために行かせるだけだからね。状態は悪いのにここにいて少ない打席で状態を上げるというのは難しいから、それだったら2軍は教育リーグ始まって、17日からはウエスタン・リーグも始まるんやから、そこで例えば5試合ぐらい行って、状態が上がってきたらもう1回、オープン戦の最後にこっちに来てもいいと思うんです。そういうのも考えながら、今日ちょっと見てみようかなとは思ってます」

――ガルビスは去年よりいい。
「去年よりはいいですね。いいですけど、日本人選手との競争という形で見てみたら、優先するというのはないですからね。競争というところで今、三森が悪い。三森とガルビスでどうだ、となると、セカンドの守備だったら一緒かな。慣れてるのは三森ですよね。今のところ打つんだったらガルビスかなと思いますけど、そこには当然違う選手も入ってくるんで。もう川瀬とかはある程度どれだけできるかっていうのは分かっているんで。足もちょっと速くなったみたいで盗塁もできるようになったから、これも楽しみだし。そこにはまだ周東もいて、上林が今状態良かったら、牧原もひょっとしたらセンター1本と言っていたけど、セカンドに来る可能性もある。そういうところで結果出してもらわないと困るというところですね」

――ホーキンスは大きいのが打てる。
「打ってくれたら4番に入れるんでね、こちらとしては一番は4番に入ってもらいたいたい大砲なんでね。柳田は4番よりもやっぱり3番、近藤はいまWBCでも2番打ってるけど、あの2番での活躍を見たら、2番打たせたいと思うよね」

――左がズラッと並ぶのはあまりしたくない。
「近藤にしても、柳田にしても左とか右とかあんまり意識しないタイプなんで。ただ見てる側からしたら左が5人も6人も並んだら、左ピッチャー楽だろうなと思うけど、1、2、3番の左ってのはあまり意識してないです。4番に右が入ってくれたらね。ただ1、2、3、4、5が左というのはちょっと、そうなった時は2番は考えるかなっていうところ。だから、本当キャンプから始まる前からは右のレギュラーっていうのが出てきてほしいというのがある。去年まで今宮、甲斐は去年までやったらもう2人はレギュラーだったけど、この2人が4番に入るかってそういうバッターじゃないしね。バッティングはみんな違うんですよ」

――渡邉陸選手はどうですか。
「ちょっとしんどいね、今のところキャッチャーとしたら。ちょっと配球がワンパターンになってるっていうのもあるし、1イニング1イニング、バッテリーコーチからもヘッドコーチからも注意されてるけど。ピッチャーをリードしなくちゃいけない立場だから、自分がキャッチャーでサインを出す、そのサインに対する意味をまだわかってないっていうところが、ちょっと寂しいかなって。ワンパターンでしょ見てて。昨日は3回に変化球を混ぜろって言われて混ぜてくるだけやから。人に言われないとできないんじゃ、キャッチャーはできませんよ、これ厳しい言い方だけどね。打つ方は結局キャッチャーやって、頭いっぱいで打つ方も精彩欠いてますよね。一、三塁で見逃し三振、あれエンドランですからね」

「あんなもんされたらさ。わざとサードランナーにはストップをかけたんですよ。ギャンブルくらいでいってくれって。それであんな見逃しされたらさ。今までずっと2軍、3軍からずっと見てきて、ノーアウト満塁で見逃しとかめちゃくちゃ多かったんですよ。だから最初、スチール出したけどファールしたから、厳しい球見逃すだろうなと思ってエンドランかけようってかけたら、案の定見逃したからね。その意味がわからない。エンドランって何かっていうね。何としてもバットに当てないといけないんだよ。完全なボールはツースリーだから振らなくていいんだから。ただストライクゾーンは広げて、そういう野球脳も必要かなとは思いますよ」

――巨人戦までになんとか。
「スタメンはまだ何回かあるだろうから、そこでしっかりと『よくなったな』と、なかなか難しいと思うけどね、キャッチャーのリードというところは。まだまだ経験が少ないかなというところですね」

――谷川原選手の方が良い。
「タニは普通にできてますよね。オーソドックスに、いろいろ研究されているところってあるじゃないですか。ウチは甲斐が去年ほぼレギュラーとして出てる。甲斐のリードも研究されているわけですよ。オリックスはキャッチャー3人で回っていましたよね。先発ピッチャーというのは予告先発だけど、キャッチャーは予告先発じゃないんですよ。相手からしたら、甲斐のリードを研究しておけば、甲斐のパターンはこういうパターンですよ、というのが出てくるじゃないですか。オリックスは逆に3人で回ってる、これもいい方法だなと。いろいろ考えているんですよ、ない頭で」

――捕手併用っていうのも考える。
「ただやっぱり甲斐のキャッチャーとしての肩、ブロッキングっていうのは間違いなく捨てがたい。だから侍も呼ばれてる、侍の大事なところでもマスクを被るわけですから。これはやっぱり甲斐がメインになってくると思いますけど、そこにうまくね何人かハメられるような形になれば最高かなと思いますけど。それに関してはまだちょっと甲斐にはまだ勝てないかなって。嶺井にしても、バッティングもうちょっといいのかなと思ってたし、谷川原は打つ方もしっかり出来ているけど。谷川原が一番普通にやってるんじゃないかなって、キャッチャーとしたら。あとは海野もいるからね。海野もちょっとどこかで呼んでやってみようかなと。うまく併用できたらいいのかなとは思いますけどね」

――先発候補の武田投手や高橋礼投手は。
「どこかで投げますよ。その辺はまだ可能性は十分あるんで」

――武田投手は帯同している。
「その中から中ロングに入る選手も出てくるやろうからね。最初の1か月は歯抜け状態の日程だから1か月はとりあえずそれぐらいのメンバーで、いつでも行けるようにしておいてくれっていう形でやっとかないと。最終的に6人が決まってくるのは5月じゃないですか。最初の6試合のところを決めるだけであって、そこから外れたからといっても、外れたんじゃなくて5月から良かったら入れるわけだから。和田にしても、そこまで1年間フルにできるわけじゃないから、やっぱ2回、3回投げたら1回飛ばさなきゃいけない。そこにまた誰かをハメなくちゃいけない。いろいろ大関にしても、板東にしても1年間フルでローテーション入ったことはないんで。入っているのは(東浜)巨と石川だけですから。そこも1年間持たなかったら替えていかないといけないし、その辺はだから先発候補を多めに置いているわけで。有原にしてもガンケルにしても、これはもう実績があるわけですから、そこそこ状態をオープン戦で上げてもらって、今でも悩んでますけど、もっともっと悩ましてほしいですね」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)