チームバッティングで苦言「失敗が多かった」 藤本博史監督のコメント全文

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:竹村岳】

「なかなか1点が取れない、外野フライも打てないケースも去年何回も見てる」

 ソフトバンクの宮崎春季キャンプは8日、第2クール2日目を迎えた。今キャンプで初めてチームバッティングの練習を実施。クール最終日となる9日には初の実戦形式となるシート打撃が予定されている。練習後の藤本博史監督の一問一答は以下の通り。

――今日はチーム打撃を。
「できて当たり前だからね、相手はマシンだから。今度はピッチャーに投げてもらって(変化球)ミックスで、今日はエンドランは普通は右打者はショートゴロでもいいんやけど、全部右方向に転がしてくれという形でやったけど、まあ失敗が多かったですね」

――1点を取るプレーっていうのはずっとやっていく。
「それはチームの方針だからね。エンドランというのはフライOKっていうところもあるけど、うちの場合はもうエンドランは進塁打、ランナー進めるのが最低限っていうのを去年の秋から決めているんでね。今日は右方向に行ったから、マシンだからね。マシンでショートゴロって誰でも打てるやないですか。だからちょっとレベル上げてセカンドゴロ打ちにいけっていうことでやったけど、それでもフライあげるとか何人かおったんでね。それはもう1回徹底してやっていきたいと思います」

――1点を取る野球は今年も変わらず。
「当然、ランナーサードでああいうギャンブルのスタートも出てくるし、そういうのは当然今年もやっていきますよ。パ・リーグはいいピッチャーが多いんでね、なかなか1点が取れない、外野フライも打てないケースも去年何回も見てると思いますから、そういうところは必ず1点取る、泥臭い1点でも取るっていう野球をしていきたいと思います」

――リチャード選手が最後まで残っていた。
「普段あのバッティングしてくれたらいいですけどね。エンドランの意識がないから、なんとか右に打とうって、それは単なる右打ちだからね。あれを普段やったらどうや、というさっき話しましたけどね、エンドランはエンドラン、これはチームバッティングなんだから、転がせって言ったら転がせ、と。そういう意識もやっぱり見えてこないからね。そこはリチャードのこれからの課題ですよね。元々ずっと課題はあるけれど」

――近藤選手もメンバーに入っていた。
「近藤はどっちでもいいよっていうことでやったけど、本人が『やってみます』ということでやっただけであって、近藤にバントとかあんまり考えてないし、エンドランも考えてない。あのマシンが1番いいピッチャーでしたって言ってました。左バッターは引っ張れって言ったからね。楽天のバッターがランナー一塁にいたら良く引っ張ってくるんですよね。ああいうのは楽天の左バッターは上手いんですよ。ウチはそんなに上手い選手はいないんで。1回やってみろと言って、今日は初日だから試しただけであって、エンドランは引っ張ってくれたら一番いいわけですからね。一、二塁間広いわけだから、一、三塁になるケースがね」

――近藤選手はフリー打撃で柵越えも多かった。
「練習ではすごいいいですよね。これから明日シートがあって実戦的なところが入ってくるんで、そこで最初は普通にみんな打ってもらって、紅白戦入る前になんか取り入れていくというのもあるかもわかりませんね」

――近藤選手はPayPayドームになったらホームランは増えそう。
「増えるでしょう。札幌ドームであれだけフェンスの上の方に当たってるわけだから、近藤にはホームランはあんまりね、打ってくれればありがたいけど、一応柳田の前を考えてるんで、塁に出ることを意識してくれたらいいんじゃないかなと思います」

――近藤選手は「3番・左翼」?
「いやいやわかりませんよ。柳田の前って言ってるだけで、何番とは言ってませんよ。2番かも分からないし、4番かも分からないし。誰がレギュラーになるのかわからないのに、柳田が何番打つかも決めてないからさ。左ばっかりやったら、右が入ってくればバランスよくなるのになとか思いながら、いろいろ考えるところが多いんで、打順とかまだ全然決めてません。(ポジションも)決めてません。外野は間違いないです。外野、DHは間違いないです」

――ツーストライクアプローチも変わらず。
「去年の前半戦はツーストライクアプローチで何とか得点できたシーンも何個かあったんでね。ああいうのも全員が全員じゃないですよね。柳田にやってくれって言っても、魅力がなくなりますよね。やっぱり選手によってだと思いますよ。甲斐拓也なんかは絶対にツーストライクアプローチをやってもらいたい。ランナーに周東とか(野村)勇とかがおったら、必ず打点1がつくわけじゃないですか、転がしてくれたら。そういうのが泥臭い1点だと思うし。今年もやっていきたいと思いますよ」

――キャンプ中に練習も。
「当然あると思いますよ」

――柳田選手も元気そう。
「そうですね、順調にここまで来てるんでね。喋ったら調子がいいのはわかりますよね。バッティングじゃないですよ、体の調子ですよ」

――バッティングは?
「普通ですよ。特別調子がいいわけではないと思いますよ」

――ガルビス選手は昨年は途中から合流だった。
「やる気があるんじゃないですか。今年は全員、オスナまで来てくれてますからね。聞くところによると、まだ来てない外国人も他球団はいるみたいですからね。ガンケルはちょっといろいろあって帰ったけど、もう帰ってきて、初日からとか全員揃ったんで、みんなそういうやる気がうかがえるんじゃないかなと思います」

――明日からシート打撃はどういうところを見たい。
「初めてのピッチャーだから、当然ピッチャー有利だと思うんですよね。そこで自分のスイングができるかですよね。やっぱりボール見て、見てっていうのはこれはもうベテラン、主力のところであって、やっぱり若い子はどんどん初球から、ファーストストライクからスイングを入れていく。そういうところを見てみたいな、その後の結果ですよね。明日ダメだからどうのこうのはないですよ。やっぱり何試合か、何打席か見てからですかね」

――ピッチャーに関しては。
「ブルペンも3回くらい行ったけど、みんな案外、元気ですからね。暴れている人もいますけどね」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)