「集中してできている」ブルペン視察した藤本監督が評価した開幕投手候補 一問一答

ソフトバンク・藤本博史監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・藤本博史監督【写真:竹村岳】

藤本監督がブルペンを視察「本当に楽しみ」

 ソフトバンクは3日、春季キャンプ第1クール3日目を実施。全体練習の後、藤本博史監督が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。

――ブルペンを視察した。
「キャンプ3日目ですけど、そこそこいい状態じゃないかなと思います。高橋礼もいいし、大関もいい球を投げていた。石川も球は強いし、なかなか楽しみですね」

――開幕投手の候補と言っていた東浜巨投手、石川柊太投手の球もしっかり見ていた。
「だから、巨なんかは1球1球ね、斉藤和巳(投手コーチ)がいっているように、ブルペンに入ったら球数を多く投げるんじゃなくて、1球1球ね。気持ちを入れて集中してということを東浜はできている。本当に楽しみですよ。森は内転筋を痛めたけど、オフから飛ばしてくれたので。若い選手も森があれくらいやるならという気持ちになっていると思いますね」

――石川の打席にも立っていたが。
「球は強いですね。あとはコントロールですよね」

――石川の変化球の印象は。
「変化球はいいですよ、あいつ。高速カーブがね」

――森について続報は。
「今日病院にいっているんじゃないかな? 大事にいたらなかったらいいけどね」

――濃厚接触者判定があった藤井は
「休んだうちに入りませんね。今日も途中からやっているし。遅れているあれはないんじゃないですか」

――津森宥紀投手の球も打席で見ていたが。
「みんないい球投げていましたよ。あとはこれが実戦になって、打者が立った時にどういうふうに投げていけるかですね」

――新加入のアストゥディーヨ内野手の守りはどうですか。
「外国人には珍しく、グラブが下から上にくるので。そこそこ、メインはサードでやっているなという感じはしますね。ファーストもできるし、どこでもできるので。サードの次にファーストが多いということだから。ファーストには中村晃もいるし、正木もいるし。どのポジションも厳しい競争になると思います」

――野手の打撃の印象は。
「この3日間を見て一番いいのは正木と栗原ですね。当然、近藤はいいですけど。近藤が一番、教材になるようなお手本の打撃をしているけど。若い選手は正木、栗原が目立っているかな。王会長も『この2人いいね』と話していたけど」

――リチャード内野手も居残り特打をしている。
「彼はメンタルが変わってもらわないといけないから、初日に部屋に彼から、俺が呼んだわけじゃないよ。『どういうふうに僕は過ごしていけばいいですか』というから。そこは2、30分。優しくお話しました」

――どんなことを伝えた。
「本人が、練習に対しての姿勢とかね。コーチを捕まえてでもやるとかね。そういうところが大事になってくるんじゃないか。去年はどちらかというとサードのポジションを空けて、頑張れという感じだったけど。今年は空いていないよ、と。そこを自分で掴み取らないと、去年と同じになっちゃうよということをね。20分くらいかな。

「本人もね、今日もこれ(取材時にリチャードが特打練習)。志願の特打やしね。昨日も室内で吉本打撃コーチを捕まえて、投げてくださいって。よく打っていましたよ。よく打つ中で、1球1球集中して打つのがね。今見たら集中して打っていた。目つきが変わってきていた」

――昨季とは違う姿。
「去年は放っておいても打たせてくれる、打てなかったら守備をやってくれる、という感覚があったと思う。今年は自分から取るという意味では、自分から動かないとというのは伝えています」

――最後に甲斐拓也捕手と話していたのは。
「城島(会長付特別アドバイザー)がきて見てくれているので。甲斐も背筋を伸ばして構えているんですけど、ちょっとトップの位置が“2度引き”になっている。“静”から“動”とか、“動”から“動”とか色々あるけど。動きながらやったら2度引きにならないんじゃないかと。今の時期しかできないんだから。しっかり自分で試したらというのは言いました」

――正木、栗原が印象に残った理由は。
「正木の場合は打球が強くなりましたよね。栗原の場合は1年間休んで、体を大きくして。打球がいい角度で飛ぶようになっていますよね。タイミングの取り方は元々いいので」

――栗原の動きは心配なさそう。
「心配していません。普通に動いているんじゃないの。制限は何もついていないよ」

――力強さも増した印象。
「それはまだ3日目だからわからないけどね」

――第1クールは5勤となったが、練習を軽くする日などは
「5日間は慣らしと言ったらおかしいけど、キャンプはキャンプですから。打つ量は打てていると思うので。1時間というのは選手に猶予をあげようという。反復練習、自主練習、選手の意思で打つ時間を設けようといつも1時間設けているんですよ。みんな打ちに行っていますからね。そういうのが大事だと思うし」

「グラウンドでやらせるときは、バッティング周りまで思い切りやらせたらいいですから。(あとは)個別で引っ張ったらいい。それがない人をどうするかですよね。その辺がプロ野球の、今の中で、ゆとり世代の中で、Z世代もかな。昭和時代はおらんもんね」

――柳田悠岐外野手までくらいが昭和生まれですね。
「柳田はゆとりでもZでもなんでもないもんね。天然時代やからね」

――いつ頃から世代の変化を感じ始めましたか。
「僕が2軍の打撃コーチだった時は、そこまで、当時は2軍の主力なら柳田も1年目やったし、中村晃もいたけど。しっかりやっていたもん。僕もやらせていたし。どこから変わってきたんかな。3軍監督時代にはもうZ世代だったね」

――なかなか、説明してあげないといけないような。
「優しくね。(自分は)顔が怖いから。優しく話してあげないと聞く方も聞けないと思うし、一方的はいけないと思うので」

――アーリーワークは立候補制か。
「立候補です。みんなきているんじゃないですか」

(竹村岳 / Gaku Takemura)