増える“筑後自主トレ組” なぜ主力選手までファーム施設を選ぶのか?

ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

東浜をはじめ大関や柳町ら主力クラスも筑後で自主トレ予定

 ソフトバンクの契約更改交渉が25日、全て終了した。今季支配下登録された56選手全員が来季の契約にサインし、オフシーズンの大きな動きは終了。選手たちは年末年始を過ごすと、いよいよキャンプに向けて自主トレをスタートさせることになる。

 自主トレと言えば、選手たちが敵味方問わずにグループを作り、日本各地や時には海外で行う。ソフトバンクでも、柳田悠岐外野手の大分と広島、和田毅投手の長崎、森唯斗投手の宮崎などと各地へ散り、それぞれ仲間や後輩たちと練習に励むことになる。

 その一方でソフトバンクで増えているのが、ファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」を自主トレの地として選んで使用する選手たちだ。まだ1年目や2年目の若鷹たちはもちろん、来年1月には東浜巨投手や又吉克樹投手、大関友久投手、柳町達外野手といった主力クラスも多く筑後で汗を流す予定となっている。

 なぜ筑後自主トレが増えるのか。その理由のひとつを、25日に契約を更改した東浜が語っていた。「一番はこれ以上ない環境だというのを再認識して、あの環境を使わない手はないなと思いました」。東浜はこれまで地元の沖縄で行っていた自主トレを今年1月に筑後で行った。ファーム施設のほど近くに宿を借り、施設と宿を往復する毎日を過ごし、トレーニング環境の良さを感じたという。

 グラウンドはタマスタ筑後とサブ球場の2面あり、室内練習場も当然ある。ウエートトレーニング場も十分な広さ、機材が揃い、それ以外にも充実のトレーニング機器などが並ぶ。新人合同自主トレが行われていることもあって球団のトレーナー陣も施設内におり、体のケアなどにも気を配ることができる。

「メニューとかもオフに入って、いろんなところに勉強しにいって、いろんな練習法だったり、理論だったり、勉強して持って帰ってきて、それを見てもらいながらやると考えた時に、やっぱり全部揃っている。練習に集中できるこれ以上ない環境だなと去年感じた。今年はそこからさらに内容を濃くしてやっているという感じです」

 東浜が語るように、トレーニング環境の充実が最大の理由になるのだろう。ジワジワと増える筑後自主トレ組。来季は4軍創設でさらに所属選手が増えるのが心配だが、1月の筑後は多くの選手たちで賑わいそうだ。

(鷹フル編集部)