侍ジャパンからキャンプへ直行 周東佑京が克服すべきレギュラー獲りへの課題

ソフトバンク・周東佑京【写真:伊藤賢汰】
ソフトバンク・周東佑京【写真:伊藤賢汰】

10日まで侍ジャパンの強化試合を戦い、そのままキャンプ地の宮崎へ

 ソフトバンクの周東佑京内野手が12日、宮崎で行われている秋季キャンプに合流した。10日まで侍ジャパンの一員として強化試合を戦い、11日に宮崎入り。早速、ハードな練習をこなし「キツかったです」と、苦笑いで初日に練習を振り返っていた。

 今季は、昨秋に受けた右肩手術の影響で出遅れたものの、5月下旬に1軍に昇格すると、80試合に出場。夏場までは打率3割前後をマークし、2度のサヨナラ本塁打を放つなど、武器の足だけでなく、バットでの活躍を見せていた。だが、シーズン終盤にかけて徐々に状態は下降線を描き、最終的に打率.267に終わった。

 それだけに、侍ジャパンでの活動を終えて参加した秋季キャンプのテーマは明確だ。「バッティングですね。そこが1番やらないといけないところだと思います。もっと率を残したい。全部の率を、打率も出塁率も長打率も上げられれば」。この日は早速、他のメンバーと同様にバットを振り込むと、全体練習後もバットを持って室内練習場へと向かった。

 侍ジャパンでも並み居る強打者、好打者たちにアドバイスを求めた。「色々とバッティングのこと、守備のことを聞いたので、そこは凄く良かった。率を残している方々に話を聞いたり、バッティング練習を見て気付いたこともいろんな人に聞きました」。具体的な内容については「秘密」としたが、打撃向上へ確かなヒントを得たようだった。

 今季は先発した48試合で三塁手として出場した。ただ、来季、三塁には怪我から復帰する栗原陵矢外野手がコンバートされてくる。二塁手には三森大貴内野手ら、外野でも中堅手に専念する牧原大成内野手をはじめ、柳町達外野手や正木智也外野手らがおり、どのポジションでも競争は激しい。侍ジャパンの一員であっても、定位置は保証されていない。

 レギュラー獲りへ「打つしかない」という周東。守備位置に関して「こだわりはない」と語るものの「ジョーカーにはなりたくない。できれば、1つのポジションで出続けられれば、と思います」と負けん気を覗かせる。“神の足”を持つ周東。レギュラー獲りへの勝負はもう始まっている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)