「悔しさ一生忘れない」「目から変な汁出た」 藤本監督の練習後の一問一答全文

ナインを前に挨拶したソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】
ナインを前に挨拶したソフトバンク・藤本博史監督【写真:藤浦一都】

「泉はちょっと心配ですね。自信をなくすこともないし、今まで通りやるだけ」

 ソフトバンクは5日、8日から始まる「パーソル クライマックス パ」ファーストステージの西武戦に向け、本拠地PayPayドームで全体練習を再開させた。練習開始前には藤本博史監督、王貞治球団会長が選手を集めて声をかけ、その後はフリー打撃などで汗を流した。

 CSに向けて藤本博史監督が語った一問一答全文は以下の通り。

――簡単に切り替えというのも難しい?
「いや、もう切り替えたよ。2日休んだから。めっちゃ悔しかったけどね。10月2日、もう一生忘れんわ。バッティングコーチの時の10月2日はマッチのサヨナラでいい思いさせてもらったけど、自分が監督になっての10月2日、あの悔しさはもう一生忘れないと思います」

――選手たちもそういう思い。
「俺が悔しいんだから、選手はもっと悔しいんじゃないの。もう目の前に、あと一歩というところまで来てて、結局それが掴みきれなかったっていうのはね、選手も絶対に悔しいはずだろうし、悔しさをバネに糧にして、このCSにぶつかっていくしかないよね」

――選手たちにはどういった言葉を。
「10月2日の試合は、本当にみんな悔しかったと思うし、俺も悔しかったし、目から変な汁出てきたし。野球人生で初めて変な汁出てきたよ。野球やってきて涙したことない。甲子園で負けた時でもないし、怒られて泣いたこともないし、悔しくて泣いたこともなかったけど、本当に悔しくて汁が出た」

――次は西武戦。
「選手はこの1年間、76勝65敗2引き分けと本当によくやってくれたと思いますよ。勝率もオリックスと一緒で、オリックに負け越したから2位だったということで、悲観することもない。コロナで主力大量離脱とか、開幕直後の怪我人とか、そういうのでも大変な1年やったけど、ここまで本当選手はよく頑張ってくれた。ここにいる選手、2軍にいる若い選手、みんな自信にしてくれていいと思うし、もうCSはその悔しさをバネにぶつかっていくだけなんで。苦手や苦手じゃないとか関係ないからね。もう本当短期決戦なんで、それこそ一人一殺もあるし、悪かったらすぐ代打もあるし、それぐらいのトーナメントの気持ちでやっていきたいなと思います」

――初戦はエースの千賀?
「はい」

――又吉選手が合流しています。
「又吉は2軍も今、試合がないんでね。ある程度は投げられるんですけど、球自体はまだ戻ってきてないんで。ピッチングコーチに見てもらって、いけそうだったら入れるし、まだちょっとしんどいですねってなるんだったら入れないし。帯同はさせます」

――又吉投手が戻って来れば厚くなる。
「戻って来れば、って言ってもやっぱり、いい時の又吉に戻ってくれないと、より一層心強くはならないよね。まだ状態上がってますよ、という又吉だったらまだまだ、そこまで短期決戦に使えるかというと、なかなか難しいと思う。本人とも話し合ったけど『どうや?』って言ったら、まだ状態的には万全じゃない、技術的にも万全じゃない、と。そこはこの何日間でファーストステージから入れるのか、ファイナルステージから入れるのか、そこはわかりません」

――藤井投手、泉投手も悔しい思いをした。
「藤井は大丈夫ですよ。泉はちょっと心配ですね。そこはちょっと話をしながら。藤井なんか今年1年、一番の活躍で、本当、投手の中のMVPですよ。泉も後半戦は一番しんどいところで投げてくれて、ランナーいるところでいって抑えてくれて泉で勝ってる試合もたくさんあるわけやから。打たれたことに、当然反省はあるだろうけど、前のフォアボール出したとか反省はあるだろうけど、そんな自信をなくすこともないし、今まで通りやるだけですよね。ショックは大きいでしょうから、そこはしっかりと話し合ってね」

「みんなショックは大きいよ、泉だけじゃないよ。野手も、選手全員がやっぱり優勝できなかったというショックはあると思うんで、そこはもう5日間、今日入れて3日間か。2日間しっかり休んで、この3日でリフレッシュして、CSに挑むという形でいいんじゃないかなと思います」

――藤井投手はまた山川と対戦できる。
「行きますよ、全然そんなの気にしませんよ。打たれたから山川のところで使えません、そんなピッチャーじゃないし。藤井は山川を今まで抑えてきてるんで。その辺は全然、藤井も、前も言ったけど、打たれた試合の後に部屋に来て5分から10分ぐらい話し合ったけどね。次の日も投げさせてくださいって。悔しさで、そういう気持ちが嬉しかったし、やってやるぞという気持ちもねすごい伝わってきたんでね」

「143分の1試合なんでね。10月2日も143分の1試合なんです。そこでやられたっていう、普通の試合と一緒やけど、最後の最後にやられたというのが大きかっただけであって、あんまり気にすることもないし、使った俺が悪いんだから。俺の責任にしとけばいいんですよ」

――監督になって部屋に来た選手って他にもいた。
「甲斐拓也も1年間の中で来たし、(中村)晃も来たし、何人か来てますよ。牧原大も来たし、柳田は呼んだけどね。やっぱり当然、選手というのは使われ方に不平不満ってあるもの。僕も現役時代にあったんでね。それはゼロということは絶対にないと思う。その中で何か不満があったら言いに来てくれと。そこで別に喧嘩するわけでもないし、こうだからと説明できるよっていうことは、もう開幕前から言うてるんでね」

「それは今年1年、何人かの選手、特にレギュラークラスの選手とはできたかなとは思っています。できるだけ僕は野球する中で、コーチ陣が不平不満を持っていてもいいんですよ、俺のことを何を思おうがいいんです。選手が使われ方に不平不満を持ったら、ベストなパフォーマンスができないんじゃないかなと思います。そこはやっぱり何か思ったら部屋に来てくれ、と」

「新聞のコメントで人の名前どんどん出すよね。で、甲斐が読むよね。甲斐は部屋来たよ。いつやったかな、シーズン途中で北海道かどっかで。あなたたちが『監督からのメッセージ』みたいなこと書いたんですよね、甲斐に悪いことを。そしたら甲斐が『メッセージってなんですか』って部屋に入ってきた。そこで30分くらい話し合ったよ、お前に期待しているからメッセージ、名前出してるんやないかって言える」

「そういう1年間にしたいなと思った。自分の中ではそこそこ選手とコミュニケーション取ってできたかなというのはあるし、ただ、最後の最後で悔しさを味わっただけであって、今度これは一生忘れないし、これをバネにCSからまた頑張ってくれたらいいんじゃないかなと思います」

――この3日間で確認しておきたいこと。
「この3日間で確認したいというかね、課題はこの1年間で見つかりましたよ、はっきり言って。チームバッティングも課題だし、中継ぎ投手の先頭打者へのフォアボールとか、あるいは全体的なフォアボールとか。パ・リーグで1番多い、12球団で1番多いのかな。そういう課題というのは見つかってるわけだから。ただ、そこは今すぐ直せって言っても直らないですから。今からやるのは気持ちしかないと思う。気持ちを高ぶらせてやるだけだから、それを手助けするのが僕らだと思うし。課題はキャンプでやります」

――気持ちのところを上げていく。
「そうですね、もうどんどんどんどん気持ちを上げてやってもらうだけですね」

――短期決戦のところで采配は。
「オレ采配下手やからね。選手に頑張ってもらわないとしょうがないです。もうやるしかないんやからね。ファーストステージは3試合しかない、2つ勝てばファイナルステージにいけるわけやから、もう2つで決めるぐらいの気持ちで戦わないといけないと思うし。ファーストステージは西武か。西武には勝ち越しているんだから、自信持ってやってくれていいんじゃないかなと思います」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)