庄子雄大の雄叫びに透けた「6年前の記憶」 横浜の地で味わった残酷な現実…青春を“取り返した”決勝打

  • 記者:竹村岳
    2026.10.25
  • 1軍
適時二塁打を放ち雄叫びをあげる庄子雄大【写真:栗木一考】
適時二塁打を放ち雄叫びをあげる庄子雄大【写真:栗木一考】

延長11回に決勝打「気づいたら打っていた」

 横浜で生まれ育った24歳が、憧れた球場のド真ん中で熱い雄叫びをあげた。「自然と感情が出ちゃいましたね。嬉しかったです」。4時間12分の熱戦を制した直後、興奮が残る表情で振り返ったのは庄子雄大内野手だ。戦うことさえ許されなかった「6年前」――。あの日を思えば、思う存分に野球ができる今、心から幸せを感じている。

 24日に行われたDeNAとの「SMBC日本シリーズ2026」の第1戦(横浜スタジアム)。庄子は「8番・遊撃」でスタメンに名を連ねた。0-0で迎えた7回無死二、三塁。庄子の痛烈な打球は二塁手の牧に好捕されたものの、その間に三走が生還。貴重な先制点をもたらした。5回には中前打を放ち、二盗もマーク。日本シリーズで「初安打、初盗塁、初打点」を記録するなど、大舞台で見事に躍動してみせた。

 最大の見せ場は延長11回に訪れた。1死一、二塁のチャンスで、相対したのは右腕の馬場。外角の直球にバットを伸ばすと、打球は横浜高時代に同期だった左翼手・度会の頭上を越えていった。決勝の適時二塁打。いつもはクールな男が、ホークスベンチに向かって何度もガッツポーズを繰り返した。

「最高です。気づいたら打っていて、気づいたら二塁にいたという感じでした。芯で捉えたので、なんとか越えてくれと思いながら走っていました」

 横浜高、神奈川大を経てホークスに入団した24歳。華々しいステップアップを遂げてきたように見えるが、その道のりは決して平坦なものではなかった。青春時代は自分自身の夢も失われ、仲間たちと野球をすることさえ許されなかった。クールな男が超満員の横浜スタジアムで雄叫びをあげた理由、その裏側にあった6年越しのドラマに迫る――。

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初戦に勝利しハイタッチする庄子雄大(中央)【写真:栗木一考】
初戦に勝利しハイタッチする庄子雄大(中央)【写真:栗木一考】

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(竹村岳 / Gaku Takemura)