倉野コーチが語る投手陣再建の“種明かし” 腹を括った瞬間…小久保監督に提案「杉でやられたら仕方ない」

  • 記者:飯田航平
    2026.09.18
  • 1軍

敬意と感謝…スタッフに向けた“本音”

 2026年シーズン、ホークスは球団の福岡移転後初となる3年連続のリーグ優勝を飾りました。鷹フルでは主力選手はもちろん、若手や首脳陣にもスポットライトを当てながら今シーズンを振り返っていきます。3連覇を現実のものとした強力投手陣を作り上げた倉野信次投手コーチが明かしたのは、コーチ人生で一番苦しかったと語る投手陣の運用でした。「種明かしというほどでもないんですけど……」。春先に苦しんだ中継ぎ陣の起用と立て直しにおいて、シーズン中に何を決断したのか。そして、春季キャンプ前に投手コーチ全員を集めて語っていた“懸念”と、奇しくもその言葉通りになった苦しさの中で、どのような答えを導き出したのか。その真相に迫ります。

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「今年はかなり厳しい年になる。一番大事なのはファームの底上げ。とにかく1軍に上がるまでのレベルの選手を1人でも多く作ってくれ」

 春季キャンプに入る直前の投手コーチミーティング。倉野コーチのこの言葉から、今季の投手陣運用は始まった。シーズン序盤、松本裕樹投手はWBCの影響を受けたのか調子が上がらず、杉山一樹投手はベンチを殴打して左手を骨折。ロベルト・オスナ投手は契約内容の問題で一時起用法が不透明となり、リバン・モイネロ投手は調整遅れが長引いた。チームの主軸を担う投手らに“想定外”の試練が次々と襲いかかった。

 5月までにチームは28勝23敗。首脳陣が想定していたピースが崩れる中で、光が見え始めたのが6月だった。月間14勝5敗1分と大きく勝ち越し、巻き返しに成功した背景には、中継ぎ陣の奮闘があった。倉野コーチがこの時期に語っていたことがある。

「立て直しの要因は色々あるんですが、今は種明かしすることはできない。だけど、僕の中で一つ考え直す“きっかけ”があって、それは(小久保裕紀)監督にも提案しました」

 シーズン途中では明かせなかった“立て直しの種明かし”とは何だったのか――。「いろんな想定をしてる中で、かなり悪い方向に振れたというのはありました。今年に関しては、僕の経験の中で一番苦しかった」。苦闘の末に掴んだV3の舞台裏で、投手陣とチームの運命を変えた「決断の瞬間」がそこにはあった。

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この先で分かる3つのこと

倉野コーチが腹を括った投手陣立て直しの“種明かし”
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練習中に笑顔で言葉を交わす倉野コーチと杉山一樹【写真:竹村岳】
練習中に笑顔で言葉を交わす倉野コーチと杉山一樹【写真:竹村岳】

救世主となった若手とファームスタッフへの感謝

(飯田航平 / Kohei Iida)