今季が入団3年目…6月には2軍での初安打も記録
ホークスの将来を担う育成選手に焦点を当てた新コーナー「未来の推し鷹」。今回は、デービッド・アルモンテ内野手が登場です。今季が入団3年目のスラッガー候補。5日の2軍戦では“公式戦初安打”も記録しました。類まれなるポテンシャルを秘めた18歳の野球人生を紐解きます。日本の文化に受けた“衝撃”、そして、どんな時も全力疾走を欠かさない理由とは?
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腕を大きく振って、一塁へと走っていく。平凡な内野ゴロだとしても、その姿からは「セーフになるんだ」という明確な意思が伝わってきた。2024年からホークスの一員となり、今季が3年目。アルモンテが持つ真面目さには、数々の理由がある。
2007年12月生まれ。今シーズンが高卒1年目の選手たちと同じ世代だ。6月5日の広島戦(タマスタ筑後)、右中間を破る二塁打で待望の“初安打”をマークした。「本当に嬉しかったです」とはにかむ笑顔が初々しい。ベンチまで戻ってきた記念球は、今も若鷹寮の自室で大切に飾ってあるという。
豪快なプレーをする一方で、アバウトな印象もある外国人選手。しかし、アルモンテはどんな時も全力疾走を心がけているという。その意識は、どのようにして生まれたのか。きっかけは、日本野球で受けた“衝撃”、そしてホークスの鉄則に触れたことだった。
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この先で分かる3つのこと
アルモンテが全力疾走を貫く理由とは
異なる文化、大切にするのは「知ろうとする」
幼少期に憧れたMLBのスーパースター
全力疾走の心得「プレーが終わるまで諦めず」
「このチームには、1軍でやっていることは2軍や3軍でもやろうという決まりがある。1軍の選手たちは、(テレビで)見ていても強く走っているじゃないですか。自分も将来はそこに行きたいので、ここにいる時からやっておかないといけないです。あと、野球のプレーでは何が起こるかわからないので。プレーが終わるまでは、諦めずに走るようにしています」
ホークスでは近年、コーディネーター制を発足。1軍で生まれたルールが4軍にまで伝わり、すぐさま統一されるという事例が過去にもあった。一塁まで全力で走るという基本的かつ絶対の“決め事”を、アルモンテも忠実に守っている。「僕たちラテンの選手は、ゴロを打った時にアウトだと決めつけちゃうことも多いんですけど。ここは日本なので。日本人の方々がやっていることは自分も心がけようと、いつも気をつけています」と繰り返した。
日本での生活も3年目。食事面で言えば生ものは苦手、好物は若鷹寮で出されるカレーライスだ。「お箸もちょっと使えるようになりました」。文化への「適応」において、アルモンテが大切にしているのは「知ろうとする」ことだ。
「日本語を覚えることも難しいんですけど、少しずつ話せるようにもなりました。全ての文化が自分に合うわけではないんですけど、理解しようとすることは自分にもできるので。『知ろうとする』のは大事だと思います。それぞれ育ってきた環境も違いますから。日本の野球はとても緻密ですし、自分ももっと詳しくならないといけない。そこは周りの人たちが助けてくれるので、本当に感謝しています」
厳しく教育された父の存在「怒ってくれた」
父親の影響で4歳から野球を始めた。ドミニカ共和国出身のスーパースターであり、MLB通算555本塁打を誇るマニー・ラミレスに憧れた少年時代だった。「お父さんは、自分が言うことを聞かなかったら怒ってくれた。そういうところは厳しかったんですけど、今となってはよかったなと思います」。真っすぐ向き合ってくれた父のおかげで、今の自分がある。支配下登録を掴み取り、日本で夢を叶えたい。
「まずは怪我することなく頑張っていくこと。2軍に上がるチャンスをもらえたら、少しでも長くいられるように活躍していきたいなと思います。1つずつ上のステージで、定着していけるように。練習から大切にしていきたいです」
柳田悠岐外野手をはじめ、主力選手も全力疾走を貫くのがチームの鉄則。アルモンテはすでに、「ホークスの野球」にふさわしい大切な心構えを持っている。
(竹村岳 / Gaku Takemura)