24日の日本ハム戦…ファンを賑わせたベンチでのワンシーン
野村勇内野手の口から“後日談”が明かされた。叩きつけられるようにして、受け取ったタオル。9歳年下の左腕から届いた、一通のメッセージとは――。前田悠伍投手は、謝罪の言葉を口にしていた。
5月24日の日本ハム戦は「OH SADAHARU LEGACY DAY」として行われた。背番号89のユニホームを着用してマウンドに上がった左腕だが、初回からピンチが訪れた。1死満塁から野村佑希内野手にグランドスラムを被弾。序盤から大きなリードを許す展開となり「チーム、中継ぎの皆さんに迷惑をかけてしまった」とコメントを残していた。
3回表の守備を終えて、左腕はマウンドからベンチへと降りていく。注目を集めたのは、この瞬間だ。首脳陣に呼ばれた前田悠は汗を拭き、タオルを後方に放り投げた。そこに居合わせた野村に叩きつけるような形になってしまい、谷川原健太捕手とともに驚きの表情を浮かべていたのだ。結果的にチームも勝利したが、2人の真意が気になるワンシーン。背番号99が“後日談”を明かした。
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この先で分かる3つのこと
前田悠伍が放り投げたタオルが野村勇に直撃?
野村勇が明かした前田悠伍の謝罪とその舞台裏
20歳の左腕が守った4週…「休むのも練習」と語る真意
初回に4失点を喫し…前田悠伍も反省「気づかなかった」
「彼の方から『メッセージで失礼します。当たっていたのをわかっていなくて、すみませんでした』と送ってきました。熱くなっていただけだと思いますよ」
球団から支給されるスマートフォンには、選手全員の連絡先が入っている。背番号41からメッセージが来たのは、初めての出来事だった。「(タオルを投げてきたのは)最初ふざけていたんかなと思ったんですけど、めっちゃ真顔だったので。気づかなかっただけでしょう」。あくまでも、闘争心が溢れ出ただけ。野村はそう言いながら笑い飛ばしていた。
前田悠も、反省した表情で振り返る。
「あの時は気づかなかったんですけど、先輩ですから。やってはいけないことでしたし、謝りました」。日本ハム戦の後、チームは東京に移動。左腕は福岡に残留するため、野村に直接謝罪ができないことはわかっていた。熱くなるあまり、視野が狭くなっていた瞬間。「本当にヤバかったなと思いますね。前しか見えていなかったです」。色濃い感情とともに、自分自身の行動を反省した。これからはもっと周囲に目を向け、チームのために腕を振るつもりだ。
4週連続で守った先発ローテ「疲れましたね」
5月3日の今季初登板から、4週連続の中6日でローテーションを守った背番号41。「とにかく疲れましたね」。思わず本音を漏らすほど。体に残っている疲労感は、1軍で戦っている証でもあった。
「疲れもなかなか取れなかったので、難しかったですね。『休むのも練習』という意味がすごくわかった気がします。でも、フォームに課題があったら練習しないと直らないじゃないですか。休むことが必要やとは思っていたんですけど、練習するしかないし……。そのバランスも含めて、学べたことは多かったような気がします。1年間戦い抜いている人はめちゃくちゃすごいです」
24日の日本ハム戦まで、調整期間は「中6日」だった。「なんか、もうずっと眠かったですね。夜ベッドに入ったら、気絶するみたいに寝ていたと思います」。体はもちろん、頭もフル回転させて練習に没頭していた。毎回の登板が、1軍で生き残るためのチャンスだと理解していたからだ。翌25日に登録を抹消され、次回登板に向けて準備を重ねている。「それでも投げるのが1軍の選手だと思うので、またしっかりと結果を出していきたいです」と力強く今後を見据えた。
「怒っているとか、マジで全くないです」と強調した野村。20歳の前田悠も「反省です」と頭を下げた。闘争心は、グラウンドに向けていく。1つ1つの行動にも注意を払いながら、チームの勝利に全力で貢献する。
(竹村岳 / Gaku Takemura)