育成8位のルーキー・北斗が8回無失点の好投
ソフトバンクの2軍は20日、タマスタ筑後で行われたファーム・リーグの阪神戦に9-0で勝利した。先発した育成8位ルーキーの北斗投手が8回無失点の好投で、同リーグにおける初勝利を手にした。9回には伊藤優輔投手がマウンドに上がり、1回無失点で試合を締めくくった。
打線は5回までに3本の犠飛で3点を奪った。6回にはイヒネ・イツア内野手が2点二塁打を放つなど、その後も快音は止まらず13安打9得点を重ねた。試合後、斉藤和巳2軍監督が取材に応じた。絶賛した廣瀬隆太内野手の“ワンプレー”、北斗を8回で交代させた要因とは? 一問一答は以下の通り。
会員になると続きをご覧いただけます
この先で分かる3つのこと
8回を投げて球数は「93」。北斗が見せた最大の持ち味
指揮官も「正直迷った」采配。試合の流れを変えたシーン
イヒネ&石見が3安打。若鷹に送る期待の眼差しとは
球数93球だったが、完封は考えなかった?
「いやいや、そこは全然ない。最後は(伊藤)優輔、もし何かあったら大竹(風雅)も待機していたので。球数がもうちょっと少なかったら可能性はあったかもしれないけど、8回まで投げて100球以内で収まったのは上出来でしょう。今まで、最大でも60球台だったから。それを考えると完投、完封なんてまだまだチャンスあるんやから。一歩一歩よ」
前回登板ではイニングを重ねるごとに球速が落ちていた印象があったが、今日は終盤も148キロを計測していた。
「落ちなかったね。日頃、彼がいろんなことを考えてやってきた証。間隔がちょっと空いてしまったので、中11日かな。中(ブルペン)に入ったり、1軍の状況で変わってしまうのも2軍ですから。それでまた先発のチャンスが回ってきたり、調整が難しかったところももちろんあると思うけど、彼の場合は投げられることが嬉しいというか。それが見ていてわかるからね」
直球も150キロを超える。改めて、北斗投手の持ち味は?
「一番はもうテンポ。野手が『ナイステンポ』とベンチでも言うくらい。誰もが感じている。ボールが先行しても、ベース板の上で勝負しに行く姿勢があるから、そのテンポが生まれる。課題はまだまだ、もちろんあるんやけど。それが一番の持ち味」
今シーズンは3軍との入れ替えも活発という中で、4月末から北斗投手は2軍に帯同している。
「いろんな事情があって、そういうところはあるけど。今後2軍で『先発で見てみたいな』と、投手コーチとも話をしたぐらい。ただ、そこはコーディネーターも含めた話になってくるので、我々が全てを決めるわけじゃないから。これだけのピッチングを、2軍で2回連続してくれれば、次は誰もが楽しみになった。チャンスを与えてやってもいいかなと思うのは、当然のことだと思います」
気は早いかもしれないが、支配下へのチャンスというのは。
「今はまだね、はっきりと見えているところまでは、正直来ていないとは思うけど。こういうピッチングを続けていれば、どこでどうなるか分からへんから。それは1軍の状況も踏まえて、いろんなことが起きた中で彼にチャンスが回ってくるかもしれない。それは北斗だけじゃなくて全員に当てはまる。どれだけ準備し続けられるか、それが大事でしょうね」
あえて課題を挙げるなら?
「やっぱり、ピッチャーは最終的にコントロールになる。そういった細かいところ。でも、今日に限ってはボールが先行しても、カウントを整えたりできた。その点は、(バッテリーを組んだ渡邉)陸が上手くリードしてくれた。打線もそれ(守備からリズム)に乗っていけたのかな。一番は、(廣瀬)隆太があそこでバントを決めてくれたこと。あそこからちゃんと後ろのバッターが得点して、流れを作ってくれたので。バッテリーも思い切った配球をしやすかったというのはあると思う」
3回無死一、二塁で廣瀬選手が犠打を決めた。1軍にいけば犠打をする可能性があるから、サインを出した?
「正直、迷ったけどね。まだ回も浅かったから。北斗が投げているからというのももちろん頭にあったけど、『どうかな』と思った時に、森笠(繁2軍打撃)コーチに『どう思います?』と聞いたら『いいんじゃないですか』と言ってくれたので。『じゃあバント行きますね』と」
廣瀬選手は好調を維持しているが、取り組む姿に関しては。
「取り組みはまだまだ改善していかんと。1軍で本当に主力としてレギュラーを獲りたいのなら、取り組む姿勢というか、姿というのは考えていかないといけない。状態は確かにいいからね」
変化は見られる?
「成長はしているよ、もちろん。去年からすると成長しているけど、まだまだ余地というか、伸び代があるから」
イヒネ・イツア選手も3安打。2軍に来てからは苦しんでいる印象だったが、少しずつ上向いてきている。
「ヒットが出ていなかったり、ヒット1本の試合とか、そういうのが続いていたけど。我々としては、内容がいいと(捉えている)。打席の内容、全てがいいので。コーチともその話になるし、コーディネーターの人とも印象的には一致するので。本人も、そのあたりに何か手応えは感じているんじゃないかな。これを維持し続けるのが難しいところ。なかなか思い通りにいかないことも、この先あると思うので。いろんなところを大切にしてくれたら」
石見颯真選手も3安打。
「内容が良くなっている。2安打目を打った後に本人と『猛打賞は明日以降に持ち越しやな』という話をしていたら、3本目を打ったから」
その時、石見選手の返事は?
「『壁は高いですね』と。でも内容がいいし、しかも3本目は3ボールから捉えたからね。しっかりスイングできているし、本人の中で何か感覚が良くなってきたからバットが出たと思うので。これまでの颯真なら間違いなく見逃していたと思うし、消極的な部分が見えることが続いていたので。彼の持ち味は思い切りの良さ。そこをまた思い出してくれたらな、と思います」
(竹村岳 / Gaku Takemura)