周東佑京の苦悩「どうにかしたいけど…」 美技に込められた大津亮介への“感謝”

  • 記者:福谷佑介
    2026.04.24
  • 1軍
23日の西武戦で内野安打を放った周東佑京【写真:小林靖】
23日の西武戦で内野安打を放った周東佑京【写真:小林靖】

決勝点に繋がる内野安打は「ラッキーでした」

 連敗ストップの“陰の立役者”だった。7回1失点で3勝目をマークした大津亮介投手、決勝の犠飛を含む貴重な2打点を挙げた近藤健介外野手ほど目立たなくとも、攻守でチームに確かな足跡を残したのが、周東佑京外野手だった。

 23日のベルーナドームでの西武戦。前日に今季初の3連敗を喫して臨んだ一戦は、1点を争う接戦となった。終盤に勝ち越したホークスは4-3で競り勝ち、連敗を止めた。

 流れを引き寄せたのは7回の攻撃。1死から牧原大成内野手が四球で出塁すると、打席には周東が入った。西武3番手・糸川のスライダーを叩くと、打球は一塁手のグラブを弾く内野安打に。牧原大が一気に三塁を陥れると、続く近藤健介外野手の中犠飛で生還し、これが決勝点となった。

「ラッキーでした」

 試合後、苦笑い交じりにそう振り返った周東。今季は開幕からなかなか状態が上がって来ず、ここまで打率.227にとどまる。前日までの西武との2試合ではヘルメットを叩きつけて悔しさを露わにするシーンもあった。

 胸中をこう明かす。

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続きの内容は

打撃不振に苦しむ周東佑京がこぼした「偽らざる本音」
先制のピンチを防いだ守備。本人が語る「意図」
マウンドで吠える後輩・大津へ 周東が抱いていた思い

「現状、数字がやっぱり良くないから、どうにかしたいなと思うんですけど……。なかなかうまくいかないのが野球だなと思っています」

 それでも、自分の出来うる仕事でチームに貢献するのが周東という男だ。この日、勝利に結びつく働きは、この7回の打撃だけではなかった。

 初回の守りで、先発の大津を救う“隠れた好プレー”があった。2死から渡部が左中間へ運んだ打球に対し、周東は最短距離で全力疾走。滑り込みながら打球を処理すると、素早く二塁へ送球し、単打に食い止めた。

 本人にとっては「普通です」という何気ない一場面だが、わずかでも回り込んでいれば、二塁打は免れなかった。続く打者のカナリオも左中間へ安打を放ったため、もし渡部が二塁まで進んでいれば、いきなり先制点を許していた場面だった。

「二塁打にはしたくなかったんで。カナリオもずっといい感じで打っていたから、止められたら止めようと。取れればツーベースにならないから、良かったなと思います」

 最短距離で打球を止めれば、単打で止められる。そんな確信に裏打ちされたプレー。前日、前々日と嫌な流れのまま迎えた初回だったからこそ大きな価値があった。

 そんな攻守で見せた働きの裏には、マウンドで粘り続ける大津への思いもあった。

「(大津は)毎回いいピッチングをしているんで。いつも連敗で大津のところに回っているから、なんとか勝ちたいと思ってやっていました」

 今季4試合目の先発だった大津だが、3回連続で連敗中に登板が巡ってきていた。苦しい状況での先発を強いらせてしまっている状況に、野手として責任も感じていた。

 この日、何度もマウンドで雄叫びをあげながら、魂のこもった投球を見せていた右腕。その大津の頑張りに応えたい思いが、攻守で周東を突き動かした。

 連敗を3で止めたホークス。派手さはなくとも、こうした“抜かりのない仕事”を全うできる存在がチームを支えている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)