高橋隆慶が母の前で放った初アーチ ”初観戦”も食事は誘わず…手渡した「無印のボール」

  • 記者:飯田航平
    2026.04.19
  • 2軍
ホームランボールを手にする高橋隆慶【写真:飯田航平】
ホームランボールを手にする高橋隆慶【写真:飯田航平】

筑後で見せた恩返し

 ついに待望の一発が飛び出した。「ホッとしました。やっと1本、ホームランが出たのはよかったと思います」。笑みを浮かべたのは、ドラフト5位ルーキー・高橋隆慶内野手だった。ダイヤモンドを一周するその視線の先には、初めて筑後の地を訪れていた母親の姿があった。「すぐにホームランボールも渡せました」。高橋は少し照れくさそうに笑った。

 18日にタマスタ筑後で行われたファーム・リーグのオリックス戦。6点リードの7回2死三塁で打席に立った高橋は、スリーボールから直球を思い切り振り抜いた。打球は快音を残し、左翼フェンスを越えていく豪快なアーチとなった。今春の3月3日、本拠地でのオープン戦でサヨナラ弾を放って以来の一発。ここに至るまでの道のりは、高橋が直面する“ある壁”との戦いでもあった。長距離の遠征と、連日のように試合が続くプロの世界。社会人出身とはいえ、そのリズムは未知の領域だった。

 ヒットこそコンスタントに出ていたが、求められている「長打」が生まれなかった。打てない焦り以上に、身体に蓄積していく疲労が、持ち味である思い切りの良さを少しずつ削っていた。そんな高橋に手を差し伸べたのが、斉藤和巳2軍監督だった。前日の17日、指揮官は高橋を呼び止め、コンディショニングの維持について言葉をかけたという。だからこそ、その翌日に放ったアーチには大きな意味があった。

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高橋が取り戻した積極性

公式戦初本塁打を放った高橋【写真:飯田航平】
公式戦初本塁打を放った高橋【写真:飯田航平】

母がホームランボールに記す「日付と対戦相手」

(飯田航平 / Kohei Iida)

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