7か月半ぶり実戦復帰の前田純に届いた“粋なエール”「早く食べようぜ」…松本晴へ口にした感謝

前田純(左)と松本晴【写真:古川剛伊】
前田純(左)と松本晴【写真:古川剛伊】

7日の3軍戦は2回無安打無失点3奪三振の好投

1年前には開幕ローテションの一員に加わっていた左腕が、復活への一歩を刻んだ。「長かったっす。初めての大きな怪我だったので。すごく長く感じましたね」。そう明かしたのは、左肘の炎症から実戦復帰を果たした前田純投手だった。苦しみの日々を送っていた左腕の元に届いた1通のメッセージ。それは同学年の松本晴投手からの“粋なエール”だった。

 3月7日に鹿児島で行われた3軍戦。社会人・トヨタ自動車との一戦で8回から登板し、2イニングを無安打無失点、3奪三振と快投した。昨年7月26日の2軍戦以来、実に7か月半ぶりとなった実戦のマウンド。「もう問題なく(強度も)上げていけているので。良かったです」。前田純の表情に安堵の色が浮かんだ。

 その数日前、かけがえのない仲間から連絡が届いた。同期入団、かつ同学年の松本晴投手から送られてきたメッセージ。「すごく励みになりましたね」。そう表情を緩めた前田純が明かしたやりとりとは――。

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続きの内容は

松本晴が明かした「タコス」の誘いの“切実な本音”とは
同期の躍進に前田純が抱いた「意外な感情」
出遅れた左腕が語る「今シーズンの過ごし方」

「晴から『早く1軍に来て一緒にタコス食べようぜ』って。あいつらしいですよね(笑)」

躍進続ける同学年の2人に抱く純粋な思い「すごいですよね」

 茶目っ気たっぷりのメッセージは、確かに前田純の力となった。盟友の松本晴だけでなく、こちらも同学年の木村光投手の存在も支えとなっている。「2人とも状態いいすもんね。」松本晴は開幕ローテに入り、木村光もオープン戦7試合に登板して無失点と猛アピール。首脳陣も勝ちパターンでの起用を視野に入れるほどだ。公私で仲の良い2人が1軍で着々と立ち位置を固めている現状に嫉妬心も芽生えそうなものだが、前田純は笑顔で首を横に振る。

「晴も光もすごく状態がいいですし、すごいですよね。やっぱり同い年でソフトバンクの投手陣を支えていきたいなという思いは強いので。2人の存在はすごく励みになります」。7日の3軍戦での復帰後には松本晴から「いい感じだね」というメッセージも届いたという。

 粋なエールを贈った松本晴は、前田純のリアクションに無邪気な笑みを見せた。「励まされたってマジですか?」。その“真意”について尋ねると、「本当にメキシカンを食べにいく友達が不足しているので。『早く1軍に来てくれたら一緒に行けるのになぁ』って」。そうぼやきつつも、「励ましというか、もう本当に純粋な気持ちです。『一緒に早くやろうぜ』って。それだけです」と熱い思いを口にした。

 「早くタコスを食べられるように頑張らないとですね」。柔和な表情を浮かべた前田純は、すぐに引き締まった顔でこう続けた。「ちょっと後れを取ってしまったんですけど、それは仕方ないことなので。しっかりと切り替えて、どうやって今シーズンを終えるかというのをすごく考えてやってきたので」。1軍のシーズンはまだ始まってもいない。昨年味わった悔しさは、自らの力で晴らすしかない。

(長濱幸治 / Kouji Nagahama)