今季から1軍担当の細川コーチ「まだまだですよ」
1年前とはまた違った熱感がある。宮崎春季キャンプで繰り広げられている正捕手争いを見守るのは、今季から1軍担当となった細川亨バッテリーコーチだ。A組に入った海野隆司捕手や谷川原健太捕手、渡邉陸捕手、そしてS組として筑後で調整している嶺井博希捕手の4人が争いの中心と言っていいだろう。
小久保裕紀監督は1月28日のプレイボールミーティング後の取材で「細川コーチにはキャッチャー3人に『レギュラーを決めていないから』と伝えてくれと言ってます。誰にでもレギュラーの可能性はあると伝えていますけどね」と言及。レギュラーは白紙であることを強調した。
昨季は2軍で指導していた細川コーチに、現在の捕手陣はどう映っているのか。「まだまだですよ。やることはたくさんあるなって感じです」。現役時代は名捕手として鳴らした男が口にした、正捕手の絶対条件とは――。
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続きの内容は
チームの信頼を得るための「絶対条件」
細川コーチが「ありえない」と断じたこと
海野に対するコーチの現実的な評価「経験的には…」
「キャッチャーとして大事なのはやっぱりピッチャーとの信頼関係ですけど、チームとして信頼されるには、やっぱり打たないといけない。ピッチャーからの信頼と、チームの信頼はまた別なので」
昨季はブロッキング&スローイングを重視も…
長年チームの正捕手としてプレーしてきた甲斐拓也捕手が抜けた昨季、小久保監督は捕手陣にブロッキングとスローイングの精度向上を掲げた。「扇の要」として守備力が何より重要との考えだったが、今季に向けては打撃力も求めることを名言。打てなければレギュラーの座に収まることができないのは間違いない。
春季キャンプが始まる直前、細川コーチはA組の捕手3人それぞれに対面で思いを伝えた。「ギラギラいくぞ。勝負だからな、と声を掛けましたね」。キャンプが始まっても、捕手陣には“注文”を付けた。
「とにかくブルペンでは『うるさいくらい騒げ』と言っています。小久保監督から『大人しい』と聞いていたので、それはありえないなと。僕の中ではやっぱりキャッチャーはうるさいくらい元気がないとダメ。3人とも本当は明るいんですよ。だから“私服の自分”じゃなくて、“ユニホームの自分”でもそういう姿を見せてもらいたいですね」
昨季は海野がチームの捕手陣で最多の105試合に出場した。「経験という意味は抜けているかもしれないですけど……」。細川コーチはそう前置きしつつ、「他のキャッチャーにも十分可能性はありますよ」とハイレベルな競争を期待する。
「1つレベルが上がるごとに、また新たな壁が出てくる。プロの世界はその繰り返しなので」。リーグ3連覇、そして2年連続の日本一には捕手陣の頑張りが欠かせない。キャッチャーで勝ったといわれる1年に――。正捕手争いの行方から目が離せない。
(長濱幸治 / Kouji Nagahama)