春季キャンプ初日から8人がブルペン入り
“約束された2枠”を巡り、C組投手陣の鼻息は荒い。1日から始まった春季キャンプ。タマスタ筑後では、初日から8投手がブルペン入りし、激しいアピール合戦を繰り広げた。
その様子を見守った大越基3軍監督は「(オフに)練習していなかったら、見られたくないからブルペンに入らないと思うんですよ。それが初日から8人も入った。自分なりに準備をしてきたことが分かったので、すごく嬉しいですね」と、若鷹たちの熱気に笑顔を見せる。
投手陣がこれほどまでに躍起になるのには、理由がある。1月30日、必勝祈願後に行われた投手陣のミーティング。そこで倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)の口から飛び出した“ある宣言”が、C組に振り分けられた投手陣に火をつけたからだ――。
会員になると続きをご覧いただけます
続きの内容は
大越監督が「大満足」と絶賛した投手陣の風景とは?
「約束の2枠」を掴む、飛田以外の有力候補は誰だ?
飛田投手が自信を深めた「球の強さ」の秘訣
大越3軍監督が名前を出した投手
「春季キャンプの第3クールで、C組からB組に必ず2人を昇格させる」
これまでも「這い上がれ」という言葉は何度も投げかけられてきた。しかし、明確に「2つの椅子」が用意されたという事実は、若き投手陣たちに新たな闘争心を生み出した。
その熱量は、初日のブルペンに早くも表れた。マウンドに上がった8人の中でも、大越監督が名を挙げたのが育成の飛田悠成投手だ。「『あと何日後かには宮崎(B組キャンプ地)にいるんだよな?』ってハッパをかけたら、『はい、当然です』と言っていたので。その気持ちでやってくれたらいい。ものすごく良いボールを投げていたから。きょうは大満足です」。飛田を頼もしそうに見つめ、その仕上がりに太鼓判を押した。
飛田は迷いのない口調でこう言い切った。「元々、『絶対に上がる』という気持ちはあったんですけど、枠が確定している以上はもっと具体的というか……。もっとチャンスが広がった感じがします。自主トレで重視してきた球の強さやスピードに関しては、手応えがあって感覚はいいので。そこは自信を持って、もっと伸ばしていこうかなと思います」。53球を投じた表情には、例年以上の緊迫感が漂っていた。
育成選手に見えた変化
この変化は飛田に限ったことではない。「去年あたりから斉藤(和巳2軍)監督が、『自主的に選手がやるような手応えを感じている』と話していました。それを聞いていたので、浸透しているなと。継続させて、1人でも多くの選手が自主的にやれるようにすることが、我々の仕事です」。
大越3軍監督が語るように、育成選手たちの意識は少しずつ変わろうとしている。1月30日に交わされた「約束」。このチャンスを逃すわけにはいかない――。這い上がりを期す若鷹たちの執念で、筑後のブルペンは熱を帯びている。
(飯田航平 / Kohei Iida)