リーグV導いた海野隆司の「0/287」 後半戦は“甲斐超え”12球団トップ…示した劇的進化

海野隆司【写真:古川剛伊】
海野隆司【写真:古川剛伊】

投手の信頼を勝ち取る“ブロッキング力”

 9月27日にパ・リーグ2連覇を達成したホークス。昨オフに大黒柱である甲斐拓也捕手が退団。今シーズンは誰が正捕手の座を射止めるのかが最大の懸念点となっていた。その不安を払拭し、優勝に大きく貢献したのが海野隆司捕手だ。詳しくデータで見てみても、海野が甲斐の穴を埋め、その後釜としてふさわしい様子ははっきりと出ている。

 海野のデータを見る前に、まずは甲斐のディフェンス力がどれだけ優れていたのかを確かめておきたい。今回注目するのはワンバウンドの処理、いわゆるブロッキングである。もしワンバウンドの処理がおぼつかなければ走者に進塁を許すことになる。今回は暴投が発生しうる投球に絞って、処理能力を見ていきたい。

 甲斐はこの処理において、NPB最高の1人であったと言っていいだろう。2022~2024年の過去3シーズンにおいて、ワンバウンド投球をどれだけ暴投にしてしまったのか。暴投率を見ると甲斐の値は2.0%。100球ワンバウンドを受けても2球ほどしか暴投にしていなかったことがわかる。

 これは過去3シーズンで1000球以上のワンバウンド投球を受けた13人の捕手のうち、2位の値。トップの若月健矢捕手(オリックス)とはわずか0.1ポイント差とほぼ同等。NPB最高のブロッキング力を誇る捕手と呼ぶにふさわしい数字だ。そんな甲斐が退団して迎えたのが今季だった。

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この先で分かる3つのこと

・海野捕手の「驚異の数字」の秘密
・鷹投手陣が「安心」する理由とは
・劇的優勝を支えた「信頼」の深層

見違える後半戦での進化…7月を最後に暴投ゼロ

DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する「1.02 Essence of Baseball」の運営、メールマガジン「1.02 Weekly Report」などを通じ野球界への提言を行っている。(https://1point02.jp/)も運営する。