交流戦Vも苦悩の期間…栗原陵矢が渇望するもの 「全然ダメですね」もどかしい胸中

チームは快進撃も…垣間見えるもどかしさ
短い言葉に、主軸としての自覚と反省が詰まっていた。「まあ、全然ダメですね」。交流戦までの道のりを問われ、飾らずに淡々と語ったのは栗原陵矢内野手だった。
チームは6年ぶり9度目の日本生命セ・パ交流戦優勝を果たした。MVPを獲得した柳町達外野手や、野村勇内野手らの活躍が光った一方で、栗原にとっては試練の時期だった。ヤクルト戦では今季初めて、不振を理由にスタメンを外れた。最終的には、打率.250、2本塁打、11打点と持ち直したものの、昨季ベストナインとゴールデン・グラブ賞を受賞した28歳には物足りない数字が並ぶ。
今季は周東佑京内野手とともにチームを引っ張っていく覚悟で臨んだ。ただ、オープン戦期間に脇腹を痛め、開幕に間に合わなかったことが、歯車を狂わせた原因のひとつかもしれない。それでも小久保裕紀監督は、苦しみながらも前を向く背番号24の姿を「投げやりになるような、そういう姿はないですね」と評価する。シーズンは間もなく折り返しを迎える。その中で、栗原が抱える思いは――。
(飯田航平 / Kohei Iida)