秋広の起用…見抜いていた“特徴”とは? 小久保監督の狙い、離脱中の柳田にも言及

試合前に語ったポイント…打線の「並び見たらわかる」
ソフトバンクは13日、DeNA戦(みずほPayPayドーム)に4-1で勝利した。先発のリバン・モイネロ投手は9回1失点で完投勝利。13奪三振の快投で6勝目を挙げた。打線は4回2死二、三塁で秋広優人内野手が先制の2点左前打。5回には2つの犠打を絡めて2点を追加した。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。
●試合前
――相手先発はケイ投手。
「バリバリのメジャーリーガーやね。すごい」
――昨シーズンと比較しても変わった姿を見せている。
「成績を見てもその通りですよね。カットボールでも148キロくらい出ているし、日本人であの曲がり幅はあまり見ないですね」
――打線としても工夫が必要。
「打順、打線ですね。きょうの並びを見たらわかります」
――昨シーズンの対戦では左打者を並べた。
「特別左だから、とかじゃないです。レギュラーが左だっただけ」
――自分たちは、昨年の日本シリーズのリベンジという見方をしてしまいますが。
「シーズンはまた別でしょう。日本シリーズで戦うことになればね」
――投手戦に持ち込みたい。
「投手戦に持ち込まない限りはね。モイネロが最少失点でいかないと、キツくなるかなとは思います」
不調に苦しんでいる山川&栗原…離脱中の柳田にも言及
――山川選手、栗原選手の状態は。
「這い上がるしかないんですよ。スランプがあったり、悪い時期があったりもして、何をやるのかを決めていく。自分で這い上がっていくしかないんですから」
――監督の現役時代も、同じ経験をしてきた。
「毎年7月、8月になったらギックリ腰になっていた。6年間くらい。京セラの試合で、打席で足をあげたらギックリ腰になって、それで病院に行くことになったけど。(再発しないように)取り組みも変えたんですけどね。(当時監督だった)王さんにもワガママを言って、抹消されることはなかったです」
――大野稼頭央投手が登録抹消された。将来的に先発できるような経験を積ませていきたい。
「もともと3軍ではそう(先発)でしたから。2軍にいったら枠がないということで、リリーフだったんですけど。球団もそういうふうに考えているんじゃないですか。抹消になったのは編成上の理由ですけど」
(続けて)
「複数イニングを投げる中継ぎが登板したら、新しい投手を補充しないといけない。来週ファームで投げて、また(交流戦明けの)ロッテ戦で戻ってくるつもりでやりなさいとは話しました」
――柳田選手について、進捗は。
「ヘルナンデスの記事は読んだけどね。柳田は見ていないね」
――特に言及できることはなさそう。
「オールスター明けじゃない? わからないけど。(ヘルナンデスについても)詳しくは聞いていないよ。記事を読んだだけ。去年も肉離れした時、戻ってくるの早かったし痛みには強いと思います。もうスパイクを履いて投球もしているし」
――三森選手と会話をされていた。
「『サヨナラ(打)あったね』って、他愛もない話です。金髪やねって」
移籍して初打点「めちゃくちゃ大きいです」
●試合後
――左打者を8人並べた。
「対策を練って提案してもらっている。コーチ陣に感謝です」
――秋広選手が決勝打。
「差し込まれていたけど、飛んだコースが良かった。ホークスの、チームの一員になれたと実感できるヒットだったんじゃないですか」
――5回には川瀬選手のスクイズも絡めて追加点。
「相手ピッチャーの守備力も頭にあったので、より確実にというところ。モイネロの調子を見ていると、心配はしていなかったですけど、取れるところで取るということでサインを出しました」
――モイネロ投手は13奪三振。
「もちろん安心して見ていられましたし、8回が終わって100球ちょっとだったので。本人も『ガソリンある』ということで、信頼して9回にいかせました」
――今後に向けて。
「まずはカード勝ち越しと常に言っているので、まずはあした勝って、勝ち越せるようにやっていきたいです」
――試合前に言っていた打順とは、左を並べることだった。
「海野だけね。あとは左打者で」
――ケイ投手は左打者の方が被打率が高かった。
「セ・リーグの対戦を見直したんですけど、右バッターの方が対応は難しそうだった。きのうも0点に終わったし、思い切ったことをしてみようかと」
――モイネロ投手は「ガソリン」という表現をしていた?
「らしいです。倉野コーチが『まだガソリン残ってるみたい』と言っていたので」
――秋広選手はコンパクトにとらえた。
「どっちかというとバットが内から出る選手。ショートの頭に打てるバッターの方が対応できるかなと思った。きょうは秋広を起用しましたけど。2死二、三塁からですし、ものすごく大きなタイムリーでした」
――監督も移籍を経験されている。チームの勝利に貢献する一打を放つのは大きなこと。
「めちゃくちゃ大きいですよ。チームに貢献という意味では。彼にとっては勝利打点ですからね、忘れられないヒットになったんじゃないですか」
(竹村岳 / Gaku Takemura)