新人5選手に聞いた“名前の由来” 自ら調べた中国語…まさかの「トゥクトゥク」呼びも

石見颯真、村上泰斗、庄子雄大(左から)【写真:竹村岳】
石見颯真、村上泰斗、庄子雄大(左から)【写真:竹村岳】

中には珍しさを自覚する選手も「まだ会ったことない」

 誰もが持つ自分だけの尊い名前。その「由来」を、新人5選手に聞いてみました。尊敬される人、大物になれるように……。当然、それぞれに深い意味が込められていました。村上泰斗投手、庄子雄大選手、安徳駿投手、石見颯真選手、岩崎峻典投手が語る「名前の秘密」を、ぜひご覧ください。

村上泰斗【写真:竹村岳】
村上泰斗【写真:竹村岳】

○村上泰斗投手

――下の名前の由来はどんなものですか?
「なんでつけられたのかはわからないんですけど、自分で調べてみたのは、中国語で『みんなから尊敬される人』『慕われる人』みたいな。泰斗という文字の意味がそういうものらしいです」

――直接、家族に聞きましたか?
「聞いたんですけど、なんかそれっぽいことを言っていました」

――「泰」という字には落ち着くという意味もあると思います。自身でもそんな一面を感じますか?
「あると思いますね」

――同じ名前の人に出会ったことありますか?
「いや、知り合いではいないですね。同じ字だとか、まだ会ったことないです」

――小学校の授業などで「名前の由来を聞いてきなさい」というのは、経験したことがありますか?
「ありました」

――作文を書いたんですか?
「それはないですけど、調べてみました」

――「泰斗」という名前は、率直にお気に入りですか?
「折り曲げたら(左右)対称になるんです。『斗』はちょっと違うんですけど、全部の字がバランスもいいので、書きやすいです」

――チームメートはどんなふうに呼んでくれますか?
「下の名前で呼んでくれる人もいますし、苗字の人もいますね」

庄子雄大【写真:竹村岳】
庄子雄大【写真:竹村岳】

庄子雄大が苦笑いした理由は?「今になって…」

○庄子雄大選手

――下の名前の由来は、聞いたことがありますか?
「普通に、文字の意味通りというか。大きく育ってほしい、と。『雄大な自然』とかよく言うじゃないですか。そういうスケールの大きい意味で、この名前にしたと聞きました。願いが込められているみたいです」

――ちゃんと両親に聞いたんですね。
「なんでかはわからないんですけど、聞いたことがあります。その時に、そう言っていました」

――「雄大」として歩んできた人生、下の名前はお気に入りですか?
「あんまり名前の意味とか深く考えたことなかったので、特に気にせずに生きてきましたね。でも、名前の由来を聞いてからはスケールの大きい人間になりたいというか。両親の気持ちも考えると、もっともっと大きい人になりたいです」

――すごく落ち着いている印象を受けますが、色んな意味で大きな人になりたいですか?
「そうですね。なかなか自分の性格というか。あまり感情を表に出さない。ずっと前からそうだったので、なかなか今になって性格を変えるのは難しいかもしれないです(笑)。でも、自分らしさを残しつつ、大きな人間になれたら」

――チームメートからはなんと呼ばれていますか?
「苗字もそうですし、下の名前も。高校、大学までは『庄子』『庄子さん』と呼ばれることが多かったんですけど。プロに入ってから、下の名前で呼んでくれることが増えた気がします」

――「雄大」と呼んでくれる人は?
「同期入団の人ですかね。岩崎(峻典)とか。2軍にいる人はほとんど雄大と呼んでくれます。そっちの方が親しみやすいというか、関係も深まりやすいと思うので。嬉しいですね。あまりこれまで下の名前で呼ばれることがなかったので」

「安徳」という珍しい苗字…意外なあだ名で呼ぶ人も

○安徳駿投手

――名前の由来を聞いたことはありますか?
「『大物になりますように』だった気がします。どういう大物かわからないですけど(笑)。漢字1文字をつけたかったみたいで、いろいろ探した中で、これになったそうです」

――画数も気にされたのでしょうか?
「わからないですけど、あるんですかね? 僕、長男ですし、考えられたかもしれないですね」

――由来は母から聞いたんですか?
「そうです。何回か聞いたことがあります。10歳の時にあった“2分の1成人式”とか。先生に『聞いてきてくださいね』って言われて」

――その由来についてはいかがですか?
「名前通りの大物になれるように頑張らないといけないですね」

――率直に気に入っていますか?
「はい! 安徳もあんまり被らないですしね」

――「安徳」という苗字は、出会ったことがありますか?
「(全国にどれくらいいるかとかは)わからないですけど、お父さんの生まれが(久留米市)荒木(町)なので、荒木にはいるんじゃないですか?」

――同じ苗字の人には出会ったことはないですか?
「いや、高1、高3のクラスメートにいましたよ。その子くらいです」

――下の名前で呼んでくれる人は?
「中学校まで出会った人はだいたいそうでしたね。でも高校からは苗字が多くなりました。なんか、そういうのありますよね? しかも自分は珍しい苗字だから、(呼ばれるのは)安徳か、あだ名でした」

――ホークスのチームメートからはなんと呼ばれる?
「安徳か、安徳さんです」

――下の名前で呼ぶ人は?
「いないですね。選手じゃない人(裏方さん)はいろんな呼び方してきます。『とっくん』とか『トゥクトゥク』って言われたり」

石見颯真【写真:竹村岳】
石見颯真【写真:竹村岳】

石見&岩崎は「忘れちゃいました」

○石見颯真選手

――下の名前の由来は?
「うわ、聞いたんですけど忘れちゃいました。でも気に入っていますよ」

――チームメートで「颯真」と呼ぶ選手はいますか?
「自分のことですか? 石ちゃんとかが多いですね。先輩が多いので、可愛がってもらっています」

――村上泰斗投手や、宇野真仁朗選手からはなんと呼ばれていますか?
「その辺は『石見』ですね。苗字も珍しいので、そっちで呼んでくれる人が多いです」

○岩崎峻典投手

――名前の由来って聞いたことがありますか?
「聞いたことあるんすけど、忘れたっす。なんなんですかね? 僕の漢字けっこうすごくないですか?」

――結構珍しいですよね。
「めっちゃお気に入りなんすよ」

――峻も典も?
「両方ですね。どっちも」

(竹村岳 / Gaku Takemura)