2番に柳町、4番に近藤…今宮復帰で大胆入れ
大胆なシャッフルで“難敵”に挑んだ。1日に楽天モバイルパークで行われた楽天戦。2番に柳町達外野手が座り、3番と4番を入れ替え。中村晃外野手、近藤健介外野手、栗原陵矢内野手がクリーンアップを形成した。
試合後、小久保裕紀監督は「藤井から点が取れていなかったからね。対藤井でコーチからの提案で。明後日からどうなるかわからない」と相手先発の藤井聖投手への対策だったと説明した。この日の打順はどのように決まったのか。そして、3日から始まる交流戦の構想は――。コーチ陣に話を聞いた。
この日の打順は1番の周東佑京内野手から5番の栗原まで全て左打者が並んだ。「出塁率の高い選手からいこうと。単純にそれです」。そう語ったのは村上隆行打撃コーチ。柳町、近藤は出塁率4割超え。周東、中村も3割後半と好数値を残していた。相手先発の藤井は試合前時点でホークス戦2試合に登板し、防御率0.00。つながる打線を第一に考えた。
「きょうではなく、ずっと抑えられているので。そこで色々変えた」と試行錯誤の結果だったことを明かす。ただ、最終的には藤井に7回1/3を5安打無失点に抑え込まれ、チームは完封負け。「手を出さないでいいところを我慢できず、手を出してしまう。そこを我慢できれば打てるだろうなってところで我慢できなかったかなと思います」と分析する。
それでも、6回には柳町と近藤の安打で2死一、二塁のチャンスを作り、栗原が中前打。相手の好守に阻まれたが、打線がつながった。9回には山川穂高内野手らが並ぶ、下位打線で1死一、二塁を作るなど、兆しを見せる場面もあった。
交流戦もこの打順を継続? 首脳陣の説明は…
チームは2日の休養日を挟んで3日から本拠地で交流戦が始まる。あくまでこの日の打順は“藤井対策”。「あした以降はリセット。また一から考えます」と村上コーチがいえば、奈良原浩ヘッドコーチも「もちろん、今後は変更する可能性があるし、きょうはきょうでコーチ陣の方で提案してもらったということです」と話す。
故障者続出の中、若手も台頭している。ベテランと若手をどのようにバランスよく配置するのか――。シーズンの流れが変わる交流戦は、首脳陣の決断が鍵を握る。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)