廣瀬隆太に「それでは1軍には行けない」 松山監督が語る現状、大津亮介は「あの1球が…」

廣瀬隆太【写真:竹村岳】
廣瀬隆太【写真:竹村岳】

6回2失点の好投も大津へ求めた慎重さ

 ソフトバンクの2軍は28日、タマスタ筑後で行われたウエスタン・広島戦に4-2で勝利した。先発の前田純投手は2回2安打無失点。2回に笹川吉康外野手のタイムリーで先制した。3回から登板した2番手の大津亮介投手は5回に逆転2ランを許したものの、6イニングを投げて7安打2失点と好投。打線は7回、笹川が同点ソロを放つと、藤野恵音外野手の犠牲フライで勝ち越しに成功した。試合後の松山秀明2軍監督のコメント全文は以下の通り。

――前田純投手が2回2安打無失点。調整登板ですか?
「そうですね。どういう状況になるかわからないですけど、ちょっと(間隔が)空きすぎないように2イニング限定で投げるというのが、1軍の方からありました」

――内容も良かった。
「内容も良かった。彼らしいピッチングだったので、いい調整ができたとは思います」

――大津投手が6回2失点。全体的な投球の評価は?
「あの1球、ホームランを打たれただけで、最後も苦しいところをよく踏ん張った。一番最後に苦しいところで踏ん張って終われるか、打たれて終わるかというところで、しっかりと投げきれていたので。良かったなと思います」

――1軍ではなかなか5回まで投げきれずという投球が続いていた。これが続いてほしい?
「ボールの球威も、変化球の抜けも申し分なかったので。本当にあのホームランを打たれた球が、逆球で一発を食らったんですけどね。でも1軍に行った場合はあの1球が痛くなってくるので。慎重さというか、そこだけですよね」

――笹川選手が2安打、同点本塁打も放った。
「昨日からスイングの内容も良くなってきていて、それがそのまま出た。彼らしい、いい打球がきょうは飛んでいた。これをどれだけ継続していけるかが、彼の課題なので。それを続けていければ打率は当然上がってくるだろうし、1軍も近くなってくると思います」

――継続して打つことが大切?
「守りは1軍でやる中でも、大きな課題はないので。あとはしっかりミート力を上げて、穴の少ないバッターになれば1軍の首脳陣も使いやすくなる。そういうところを意識していけばいいのかなと思います」

無安打続く廣瀬へ指摘した課題

――廣瀬隆太選手の当たりが止まっている。
「二遊間をやっている選手は当然守備もあるし、バッティング、走塁と。もう本当に時間がいくらあっても足りない。その中でコツコツ守りもバッティングも積み重ねていくしかないので。守備に専念しているからバッティングがダメだと言われても、それでは1軍には行けない。守りと打つことを並行して力をつけていかないと、1軍にはなかなか届かない。守備のことで頭がいっぱいで大変かもしれないですけど、それはもうみんなの課題なので。そこをしっかりクリアしていってほしい」

――アーリーワークでは監督がノックをしながら、アドバイスを送っていた。
「少しでも1軍の試合で不安なく守れる状態を作りたい。僕も元々は内野守備コーチなので、協力できるところは協力しながら、彼を早く1軍でしっかり守れる選手にしないとね。守りで不安があると、どうしても1軍で試合に出にくくなる。最低限の守備力は絶対的に必要なので、そこはコツコツ頑張っていくしかないですね」

――1軍と2軍の入れ替わりが激しくなる中、2軍に合流してきた選手にどのような気持ちで過ごしてほしい?
「シーズンの前半に近いところで、まだ終わったわけでもない。これから彼らの力が必要になる時も必ず来ると思うので。1軍で自分が感じたこと。庄子(雄大選手)にしてもそうですけど、『自分がこれをやらないと、1軍では……』っていう本人なりの課題も必ず持っていると思うんです。だから2軍でその課題と向き合って、次1軍に行った時にそれ以上の力を出せるような準備をやっていくしかない。1軍に定着するまで、それは永遠の課題なので。2軍にいる以上はそれをずっと続けていくということが、彼らの仕事でもあると思います」

(森大樹 / Daiki Mori)