中村晃は「外すことはできない」 秋広優人の起用法は?…小久保監督の一問一答

小久保裕紀【写真:栗木一孝】
小久保裕紀【写真:栗木一孝】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

トレードで移籍する秋広優人は14日に1軍練習参加へ

 ソフトバンクは13日、西武戦(京セラドーム)に6-1で勝利した。先発したリバン・モイネロ投手は7回1失点で4勝目を挙げた。打線では初回に栗原陵矢内野手が先制の適時打。その後、柳町達外野手、佐藤直樹外野手らに適時打が生まれ、8回には野村勇内野手が3号2ランを放った。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。

●試合前 

――リチャード選手がトレード移籍。
「昼ごろに電話が来た。熱望されていくわけだし、チャンスをもらえると思う。環境を変えるのが一番だし、球団もそう判断したのでしょう」

――秋広選手を獲得した。
「あしたこっち(1軍)で練習を見ます。(1軍での起用は)すぐにとは考えていないです」

――2023年には10本塁打を記録。
「ジャイアンツでもプロスペクトの選手。それだけ期待を背負っていると思うし、こっちで花を咲かせられるように、その手伝いをしていきたいです」

――守備位置はどう考えている?
「ファーストとレフト。ライトは、戻ってきたら近藤(健介)がいるから。センターはないです」

――近藤選手はタマスタ筑後でライブBPに臨んだ。
「みたいですね」

――順調にきているようだが、本人の感触を待つ考えは変わらない?
「もちろんです。本人が『いける』といったら合流させます。うまくDHを使いながら、残りのシーズンを完走できるように」

――手術明けではあるが、守備には就いてもらう。
「ライトですね。レフトでもいいという話はしたんですけど、守備はするように話をしています。柳田(悠岐)は時間がかかりそうだし、『じゃあそうしよう』(近藤はライト)ということで」

――大江竜聖投手については。
「(長谷川威展投手と)タイプは似ているみたいです。左のサイドスローで、スライダーの曲がりが大きい。そのポジション(左のワンポイント)が今はいないからね。倉野コーチとも相談しながら」

――支配下は残り3枠に。
「しっかり競い合ってほしいですね。まだ3枠もありますから」

――リチャード選手の環境の変化について。
「ずっと付き添ってやるというところから、自立して力を出せるか。(巨人に)甲斐はいるけど、全く知らない環境にいくからね。それはプラスになると思う。(リチャードに)求められるのは自分で決断して自分でやること。頼る人もいないし、自分で決断しないといけない。それが一番足りなかったし、きょうスタメンなんでしょ? その気持ちでいけよ、と電話では話しました」

――秋広選手というポテンシャルを秘めた若手を獲得。双方にとって、いい補強になったのでは。
「トレードって、当人同士がよかったと言えるのが、本当のトレードなので。お互いによかったねと言えるように、われわれも成績の出させ方、育て方をしていかないといけないです」

連勝を飾った後に小久保が自ら切り出したのは…

●試合後

(監督自ら)
「リチャード打ったね」

――モイネロ投手が試合を作った。
「(相手先発を)ちょっと投げさせすぎた。得点圏に進みながらもしんどい試合になったし、モイネロをもうちょっと楽にしたかったです」

――佐藤直選手が初回に四球を選び、先制点にも繋がった。
「あの打席の内容はめっちゃよかった。でも2、3打席目あんなに変わるのか、謎です(どちらも空振り三振)。4打席目は打ってくれたし、期待できると思うんですけど」

――モイネロ投手が試合を作ったことで、主導権を握れた。
「途中は押されっぱなしでしたけど、2点目が大きかったです。その後にすぐもう2点取れたのがよかったです」

――モイネロ投手は、昨シーズンに比べても凄みが増している。
「先発を1年間やったことでペース配分も含めてわかってきたんだと思う。健康管理にもすごく気を遣ってやってくれている。倉野コーチとは話していないですけど、去年は休ませたりもしたんですけど、今年はどうするか。今の感じだといけそうだとは思います」

――カードの初戦を取った。
「3連戦の勝ち越しをやっていけば増えていくと思うので。1つずつやっていけたら」

――6回無死一、二塁で中村晃選手が初球で犠打を決めた。柳町選手の適時打にも繋がった。
「バント練習にも本腰を入れてやってくれている。代打にはバント(のサインを)出さないけど、『グラブを置いていい』と話をしたところから、4戦目にまた話をした。スタメンで全部の準備をしてくれているし、バントの練習も真剣にやってくれている。今は怪我人が多い中で、彼を外すことはできない」

(竹村岳 / Gaku Takemura)