発覚した川口冬弥の推しメン「顔。ビジュアル。癒し」 同僚と“オタ活”…意外な一面

川口冬弥【写真:竹村岳】
川口冬弥【写真:竹村岳】

川口が明かした推し活「おめでとうより…」

 意外な一面を明かした。ここまでファームで10試合連続無失点と好調を維持している育成ドラフト6位ルーキーの川口冬弥投手には、密かな趣味がある。「顔。ビジュアル。癒しですね」。人気アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」の話題になると、途端に頬を緩めた。

 4月に支配下登録された山本恵大外野手も同アイドルのファン。推しは2人とも月足天音さんだという。支配下登録された前夜、2人でしていた“オタ活”があった。「FRUITS ZIPPERのおかげだよ」――。

 4月11日、金曜日の夜。川口は遠征先である大阪市内のホテルでテレビの画面を食い入るように見つめていた。推しが出演している音楽番組を見ながら、山本に連絡を入れた。「『テレビ見てる?』って送ったら、『今チャンネル変えたわ』って(連絡が)返ってきて。番組を見終わって、感想を話し合って寝たら、『支配下になった』って連絡がきたんです」と川口ははにかむ。

 山本は、翌12日に支配下登録された。2人にとっては推しの大舞台は支配下の“予兆”でもあったようだ。

「『お前、あの日FRUITS ZIPPER見たから支配下になったんだよ』って話しました。『おめでとう』より『FRUITS ZIPPERのおかげだよ』って言いまくりました(笑)」

 山本は4月12日から1軍に合流したが、11打席ノーヒットで4月26日に2軍降格。それでもファームでは打率.429と無双。川口も登板10試合で防御率0.00の好成績を残す。そんな2人の話題はいつもアイドルが中心。「『昨日公式に上がっていた動画見た?』とか『最新のやつ見た?』とか、よく言い合っています」と川口は笑う。

「iPadで1軍の試合を見ながら、テレビでFRUITS ZIPPERを見ていました。『すごい良かったね〜』ってメッセージをして、その日に(支配下の連絡が)来たので。川口が言ったんだと思います」と山本。毎日が戦いのプロ野球の世界。束の間の“推し活”が2人の癒しになっている。

 山本は川口を「結構オタクだと思います」と話す一方で、山本はファンクラブ会員で川口は未加入。「彼は入っていないみたいなので、やっぱりまだまだですね」。ちゃっかりと“差”を主張する。

 支配下と育成――。立場は違えど、ともに1軍の舞台を目指し、好成績を残している2人。日々を支えるのは、“推し活”という名の小さな幸せだった。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)