2本塁打7打点「嶺井さまさまです」 首脳陣の“策”が生きた…小久保監督の一問一答

勝利後、笑顔でハイタッチする嶺井博希【写真:栗木一考】
勝利後、笑顔でハイタッチする嶺井博希【写真:栗木一考】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

4回無死一、二塁のチャンスで犠打は「よぎらなかった」

コメント ソフトバンクは11日、オリックス戦(京セラドーム)に7-1で勝利した。先発した上沢直之投手は8回1失点で3勝目。打線では「8番・捕手」で起用された嶺井博希捕手が2打席連発で2号2ラン、3号3ランを放つなど計7打点で勝利に貢献した。試合後、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。

――展開を振り返って。
「嶺井さまさまです」

――4回無死一、二塁の場面。犠打は考えなかった?
「全然よぎらなかったです」

――打撃面で、嶺井選手の存在感は。
「もともとバッティングはいいし、主力が抜けた時もスタメンを増やそうという話をしていました。どう点を取るか考えた時に、1つの策だったので」

――守備でも上沢投手を好リード。
「良さを引き出していましたね。上沢も途中から危なげなく投げていた。完投したいと言ってきたんですけど、こっちにも事情があるので降りてもらいました」

――嶺井選手が本塁打を打った後、ベンチの雰囲気は。
「2ランの後の3ランですからね。ホームランバッターでもなかなかないからね」

球団にとっても節目の試合「前に進んでいきたい」

――8回にも2点適時打。
「下位だったのでバントは考えずに。きょうは5番から8番で点を取りました。(嶺井のホームランで)一番喜んでいたのは山川やったね」

――投手陣との「パイプ役になっている」と監督もおっしゃっていた。嶺井選手の目に見えない役割も。
「海野には去年の経験があって、渡邉陸がいる中で、投手陣とのクッション役をやってくれています」

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相次ぐ主力の離脱で苦しむチームの中で、単なる戦力としてだけではなく、“付加価値”をもたらしている選手がいる。12年目のシーズンを戦っている嶺井博希捕手だ。4月10日に1軍に昇格した33歳について、小久保裕紀監督は確かな信頼を口にする。 続きを読む

――球団が福岡に移転して5000試合目という節目だった。
「これまでの歴史を作ってくれた先輩方、監督さんがいるから節目の数字にまで来られた。いいものを引き継いで、新しい改革はしながら。前に進んでいきます」

(竹村岳 / Gaku Takemura)