現状の“戦力分析”…若鷹の姿をどう見ている? 11得点で大勝、小久保監督の一問一答

小久保裕紀監督【写真:栗木一考】
小久保裕紀監督【写真:栗木一考】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

近藤健介の経過について「自分でいけるとなったら合流」

 ソフトバンクは9日、オリックス戦(京セラドーム)に11-1で勝利した。先発の有原航平投手が7回1失点で2勝目を挙げた。打線は2回に牧原大成内野手の適時打で同点とする。5回には野村勇内野手の適時打で勝ち越し、6回には9得点を奪って主導権を握った。この日、取材に応じた小久保裕紀監督の一問一答は以下の通り。

●試合前

――近藤選手が順調な経過を見せている。
「報告は特に受けていないけど、出ているものを切っただけ。傷口は小さいから」

――本人は5月27日での復帰を目指している。
「任せます。自分でいけるとなったら合流でしょうし。試合どうこうは関係ないです」

――それは離脱している今宮選手、周東選手も同じ。
「もちろんです」

――主力が抜けている中で若手の姿をどう見ている。
「一時(いっとき)でも、活躍している姿を見せないとノーチャンスですからね。プロは年間を通してパフォーマンスを見せるのが難しい。でも、通用している姿を見せてくれているので」

――近藤選手は、復帰後は指名打者で起用する?
「相談しながらですけど、基本は守ります。体力的に休ませる日も作るとは思うけど、全部がDHではないです。でもそんな先まで考えていない。まずは借金をなくさないと」

8日は松山2軍監督と食事へ「4時間くらい話した」

――多くの若手が1軍にきているが、今のファームからはどんな報告が?
「きのう松山(秀明2軍監督)さんとご飯食べました。4時間くらい。こっち(関西)にきているので。細かい個人名を出しながら、この選手はああなのか、こうでもない、とか話をしました」

――今後、大型連戦もなくなっていく。先発投手の起用は。
「先発は、大津と東浜のところやね。直近の投球を見て、どうするか。(6連戦でない週は)5枚でいけるし、試合がないと登板機会は減りますよね」

――監督なりに、今ローテーションを守っている投手には安定感があると受け取っている。
「前田純はね、前回よかったとしてもあの日に抹消だったので。この間も言ったけど、あれだけ出力があるんだからストライクが入らないと。きょうのブルペンはすごくよかったみたいです」

――今年のオリックスをどう見ている。
「バッティングがめちゃくちゃいい。(打率)上位ほとんどオリックスやろ? 先発が最少失点で抑えること。あとは相手の先発を早めに降ろすことやね。そう簡単にはいかないけど。そういう話はしています」

ポイントとなったのは2回の守備「ゲームを作れた」

●試合後

――展開を振り返って。
「あの回(6回)で決まりましたね」

――有原投手も試合を作った。
「2回がポイントでしたね。1死二、三塁になったところ。同点にした後で、ゼロでいってくれてゲームを作れた」

――三塁、遊撃は前進守備、二塁は後ろに下げるというシフトだった。
「1点は仕方ないと思っていた。ゼロでいってゲームになりました」

――6回の攻撃については。
「吉康(笹川)がね、2ストライクアプローチをしてくれた。それ以外の打席はいただけませんけど」

――6回の攻撃の中で、ポイントになった点は。
「四球だったので、そういうイニングではなかったですかね」

――無死満塁は、1人目の打者が大事とも言われる中、牧原大選手が適時打。
「牧原がね、そういう意味でもよく打ってくれたし。あのセカンドの深いところでの守備もよかったですね」

――7日の西武戦(ベルーナドーム)で敗れた後の一戦だっただけに、勝ちたかった。
「連勝はいくら伸ばしてもいいけど。5個勝って5個負けたり、っていうのはしんどいですからね。その中でもきょうは大事だと思っていた。有原もね、黒星が先行していたし。勝敗が全てではないけど、勝ちがつくことで次の準備もしやすいと思う」

――有原投手は、開幕当初から変化がある?
「要所での出力が上がっていると思うけどね。1年間、ローテーションを守ってもらえるのはこちらとしてもありがたい。期待しているのはイニングだったり、そういうところです」

――パ・リーグの順位が詰まっている。
「まだまだ全然。順位表なんて見たことないし、先の話。パ・リーグはダンゴ状態やし、自分の形を作っていく段階です」

(竹村岳 / Gaku Takemura)