逆転勝利も前田純に苦言、課題も「本人にハッキリ伝える」 小久保監督の一問一答

本拠地3連勝を飾り、試合後にベンチから出てくる小久保裕紀監督(中央)【写真:古川剛伊】
本拠地3連勝を飾り、試合後にベンチから出てくる小久保裕紀監督(中央)【写真:古川剛伊】

徹底した独自取材、データ分析
選手の本音や核心に迫る「鷹フル」

借金4も「チームの雰囲気はいいです」

 ソフトバンクは4日、みずほPayPayドームでのロッテ戦に5-3で競り勝ち、今季初の本拠地3連勝。借金を4に減らした。栗原陵矢内野手が首の違和感で欠場した一戦。2点を追う4回に嶺井博希捕手の1号2ランで追いつくと、5回には野村勇内野手の2号ソロが飛び出した。同点に追いつかれた直後の6回には廣瀬隆太内野手が適時打を放ち、これが決勝点となった。

 先発の前田純投手は5四球と制球に苦しみ、4回途中2失点で降板。その後は5投手がつなぎ、最後はロベルト・オスナ投手が打者3人で打ち取り、今季4セーブ目を上げた。試合後に取材対応した小久保裕紀監督の主なコメントは以下の通り。

――本拠地で3連勝。
「(先発の)前田純はちょっと四球が多くて、なかなか攻撃のリズムに乗りにくい展開だったんですけどね。嶺井が2死からの2ランで、よく追いついてくれました」

――取って取られるゲーム展開だった。
「若い選手が多いというのもあって、負けがこんでいるシーズンなんですけどね。雰囲気はずっといいです」

――廣瀬隆太選手、緒方理貢選手にも適時打が出た。若い選手の活躍が目立った。
「若い選手しかいないんでね。もう主力、レギュラーがほぼいないので。きょうは栗原もスタメンを外れて、廣瀨隆が急きょのスタメンで決勝点ですからね。そういうのは本当に自信にしてやっていってほしいですね」

――中継ぎ陣も、先発が降りてから見事なリレーだった。
「尾形(崇斗投手)が本当によく止めてくれましたね。きょうはもう早めに尾形を注ぎ込もうという話はしていたので。本当にその予定通りというか、考えた通りのピッチングをしてくれましたね」

栗原陵矢は首の違和感「確認してから」

――栗原選手の状態は?
「詳しく聞いてないんですけど、登録抹消まではいかないと思うんですけど。でも、ちょっと明日、明後日は難しいかもしれないですね。あしたの朝の状態、移動してからの状態を聞いて確認してから決めます」

――まだまだ連戦は続く。
「みずほPayPayドームでほとんど勝てていなかった中で、ゴールデンウィークでこれだけのお客さんが入ってくれて、良いゲームができたので。またこれを続けていきたいなと思います」

――クリーンアップが無安打だったが、得点を重ねた。
「経験が浅い選手ばかりですけど、本当によくやっています」

――廣瀬隆太選手のスタメン起用はいつ決めた?
「直前です。練習終わりで報告が入ってきた。栗原が無理だとなったので」

――栗原選手は、箇所としては首?
「はい」

――練習中に痛めた?
「みたいです」

決勝の適時打を放った廣瀬隆太【写真:古川剛伊】
決勝の適時打を放った廣瀬隆太【写真:古川剛伊】

開幕ローテ入りも…前田純に課す“競争”

――廣瀬隆選手がそこをよくカバーした。
「もともとスタメンで使うか迷っていました。小島でしたし。栗原がダメだとなっても、もともと使いたかったので迷いはなかったです」

――嶺井選手の存在が展開的にも大きかった。
「前田純がね、あれだけ四球を出すと、攻撃のリズムができなかった。ローテーションを守る投手として、攻めの姿勢が見られなかった。それは次の課題です。まあ、ローテーションに初めて入っているから。真っすぐの強さが生命線で、きょうは強さもあった。よかっただけにね、ストライクで勝負ができていないというのは。それはハッキリと本人に伝えます。ストレートの威力で勝負する投手だし、それが落ちてきたら心配しなくても代えてやるとは言っているので。嶺井がよく救いました」

――そこも経験を重ねて成長してほしいところ?
「でも東浜も大津もいるし、あしたは大津でしょう。彼らの方が上回ったら落ちることになります。勝負の世界なので」

(竹村岳 / Gaku Takemura)