左ハムストリング「強めにギュッと張った」
絶対に欠かすことのできない主力まで途中交代となった。ソフトバンクは4月30日、日本ハム戦(みずほPayPayドーム)に1-6で敗戦した。今季2度目の4連敗となったが、それ以上に心配なのは山川穂高内野手と、今宮健太内野手の状態だ。
山川は7回の守備から退いた。左ハムストリングの張りが要因で、自ら首脳陣に進言。「ちょっと強めにギュッと張ってしまった。いけるとは思ったんですけど、あした以降も出るために。どうしよう……と思ったところです。帰って治療します」と説明した。ここまで26試合に出場して打率.200、5本塁打、14打点。開幕から4番に座り続けてきたからこそ、もどかしい胸中も口にした。
今宮は8回2死で右肘に死球を受け、苦悶の表情を浮かべながらベンチに下がっていった。小久保裕紀監督もすかさず交代を告げた。試合後、背番号6は「なんとも言えないです」と口にした。
「あしたにならないと、なんとも言えないです。利き腕なので、そこだけです。守れないと需要はないので」
遊撃手としていつも繰り返してきた言葉を、ここでも口にした。スローイングをはじめ、守備において重要な利き腕。試合後はアイシングを施し、本人も慎重に言葉を選んでいた。奈良原浩ヘッドコーチも「健太はわからない。ちょっと腫れがある感じで、あしたの結果(感触)になる」と言及した。
止まらない主力離脱…山川が語った胸中とは
近藤健介外野手が腰を手術し、柳田悠岐外野手は右脛骨を骨挫傷。周東佑京内野手も右足に死球を受けた影響で、29日に登録抹消となった。常々、指揮官も「いるメンバーが最強」と語ってきたが、主力選手の離脱が止まらない。山川まで離脱するわけにはいかない。「もちろん、それは思っています」。まるでチームの思いを代弁するように、胸中を口にした。
「プロ野球のシーズンは長いし、(試合が)多いですよね。その中でやっていくのは当然のこと。他の人がどうとかは自分では左右できないですけど、球場に来る前も含めて、ベストを尽くせるように治療もトレーニングもしている。そのおかげで僕は昨年、全試合に出られましたし。今年も、こういうことは必ず乗り越えたい。みんなが帰ってくる日がくるので。こうなってしまっていることはある種、認めないといけない。これで勝てる、自分自身が打てるやり方を見つけていきたいです」
3、4月は9勝15敗2分けで終わった。試合後、王貞治球団会長が声をかけてミーティングが開かれた。「あと5か月続く。このまま終わるつもりはもちろんないので。気持ちは最後の最後まで、最終的にはひっくり返したいと思っています」。必死に前を向く山川の言葉を、強く信じたい。
(竹村岳 / Gaku Takemura)