2軍で打率.074、川村友斗の現在地 ヘルナンデスに見た“悪循環”…松山監督が語る現状

松山秀明2軍監督【写真:竹村岳】
松山秀明2軍監督【写真:竹村岳】

9回は無死二、三塁のチャンス「あの場所で打てないと」

 ソフトバンクの2軍は18日、ウエスタン・リーグのオリックス戦(タマスタ筑後)に臨み、0-2で敗戦した。先発した伊藤優輔投手は6回2失点。その後は田浦文丸投手、ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手、川口冬弥投手と繋いだ。打線はわずか4安打。9回は2走者を出しチャンスを作ったが、無得点に終わった。試合後、松山秀明2軍監督が取材に応じた。主なコメントは以下の通り。

9回の好機で凡退した石塚綜一郎【写真;竹村岳】
9回の好機で凡退した石塚綜一郎【写真;竹村岳】

――9回は無死二、三塁のチャンスを作ったが、あと1本が出なかった。
「あと1本ですけど、勝つ、負けるじゃない部分で考えると、もう少しいい野球をすれば勝てたかもわからないなと。そこまでに取るべき点をしっかり取らないとね。ヒットを打って取れって言ってるんじゃなくて、ヒットじゃなくても取れる得点もあったし。そういうのを雑に、取れなかったというところのツケが回ったっていう感じでしたね」

――9回はチャンスから3者連続三振で終わった。どういった工夫が必要だった?
「あそこがきょうの一番スポットが当たっている場所で、あそこで力を出せるか出せないかが、1軍で力を出せるか出せないかの勝負なんですよ。僕らからしたら、あの場所で打てる選手を作りたいって思います。あの場所で打てないと1軍で打てないです」

――1軍での重圧とは比べられない。
「自分で勝手にプレッシャーがかかっているだけで。相手も当然、2軍のピッチャーだし。1軍の選手と勝負してるわけじゃない。自分たちがもうちょっと技術だったり、そういうものを見つめ直す。いい機会だったんじゃないですかね」

2軍戦に登板したヘルナンデス【写真:竹村岳】
2軍戦に登板したヘルナンデス【写真:竹村岳】

再調整のヘルナンデスも無失点…「必要」なこととは?

――ヘルナンデス投手は1軍での姿とは見違えるような好投だった。
「本当に自信を持って投げていってほしいですね。当然ボール自体も、投げている姿も余裕があるし。ああいう感じで1軍でも。当然、同じようには投げられないんでしょうけどね。やっぱり興奮もするし、テンションも上がりすぎて。だから、彼にしたら自分のコントロールが必要でしょうね」

――倉野信次1軍投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)も最短の10日間で帰ってきてほしいという発言もしていた。
「本当に自分の気持ちをね、きょう投げたくらいの感じで。1軍のマウンドでも投げていけば。当然ボールもいいし、それ以上のボールをどうしても投げようとしてしまうのでね。なんか力みすぎて、それが悪循環になっているような気はしますけど」

――川口投手も1回無失点といい投球だった。
「(今春の)キャンプ前半はよくて、半ばで落ちて。で、シーズンが始まったらまた上がってきているので。いいボール投げてますよね」

1軍に昇格した選手「彼らでさえ苦しんでいる」

3打数無安打だった川村友斗【写真:竹村岳】
3打数無安打だった川村友斗【写真:竹村岳】

――川村友斗外野手も打率.074。打撃面で悩んでいる印象がある。
「ほとんど芯に当たっていないので。なんか悩みながらスイングしている感じもあるし。去年は初めてずっと1軍にいて、無心でバットを振っていたと思うんですよ。そこから今年になって、もっといろんなことを良くしたいという思いが、逆にマイナスになったりすることも多々あるので。そういうところに今いる感じですよね。良くしたいがゆえに、逆にマイナスが出てしまっているという」

――川村選手に限らず、1軍との入れ替えが活発になっている今がチャンスでもある。
「そうですね。だから、1軍の方がこういう時に2軍の選手を見るチャンスは多いので、そこで自分たちのやるべきことをしっかりやる。結果も出すべくして出さないと。まぐれは続かないですよ。やっぱりそこが大事ですよね。結果が出たからじゃなくて、やっぱり出るべくして出してる選手と、たまたま出た選手とはちょっと結果が違うので。バッティングにしても土台をしっかりして、打つべくしてしっかり打っているという形に持っていかないと意味がないので」

――2軍でも、圧倒的な結果を出す選手もいる。
「そこの違いというか。本当に彼らでさえ1軍で苦しんでいるわけなので。みんなもきょうのピッチャーくらいやったら打ち返さないと。上に行って勝負できないですよね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)