川口冬弥の軌跡…「顔を見た瞬間に泣いた」 介護職→プロ、手取り20万からの“逆転劇”

  • 記者:飯田航平
    2025.02.18
  • 1軍
A組のマウンドに上がった川口冬弥【写真:冨田成美】
A組のマウンドに上がった川口冬弥【写真:冨田成美】

異色の経歴、過ごした高齢者との日々…「特殊な経験」

 人生の大先輩たちが流してくれた涙が、かけがえのない活力になる。2024年育成ドラフト6位で入団した川口冬弥投手が、春季キャンプでA組のマウンドに上がった。異色の経歴を持つ右腕。支配下を目指す戦いが本格化する中で、忘れられないのは、自分を支えてくれた“おじいちゃんとおばあちゃん”たちの涙だ。「顔を見た瞬間に泣いてくれた」。プロの世界での成功を誓った瞬間だった。

 奈良県出身。東海大菅生高では背番号をもらえず、城西国際大でも才能が花開くことはなかった。アマチュア時代を振り返っても、エースと呼ばれたことは「1回もないですね」と苦笑いする。“王道”を歩んでこられなかった右腕の転機となったのは、社会人野球のクラブチーム・ハナマウイに入団したことだった。

(飯田航平 / Kohei Iida)