甲斐拓也には「逃げ道がなかった」 責任を“全て”背負った日々…吐き出せなかった弱音

  • 記者:竹村岳
    2025.01.17
  • 1軍
入団会見で意気込みを語る巨人・甲斐拓也【写真:小林靖】
入団会見で意気込みを語る巨人・甲斐拓也【写真:小林靖】

高谷バッテリーコーチが語る甲斐の思い出…移籍は「寂しいけど頑張れ」

 逃げ道はなかった。推察ではあるものの、ともにホームベースを守ってきたからこそ、わかる感情だった。

 甲斐拓也捕手は昨年12月、国内FA権を行使して巨人に移籍した。ホークスで14年間を過ごし、ゴールデングラブ賞に7度輝くなど正捕手として君臨してきた。思い出を語ったのは、高谷裕亮バッテリーコーチ。忘れられないのが2021年、苦しむ後輩の姿だった。「話す相手もいなくて、逃げ道がなかった」――。

 移籍が発表されたのは、12月17日。その前日に、高谷コーチも電話で報告を受けた。「『ジャイアンツさんの方で、お世話になることを決めました』と連絡が来ました。僕からは『正直、一緒にやってきて寂しいけど、頑張れ』って」。FA宣言から1か月以上が経ち、「(昨季は)最後に日本一も逃してしまいましたし……。そういうのもあって、あそこまで発表が遅くなったのは相当悩んでいたんだろうな」と、揺れる胸中をおもんぱかった。

(竹村岳 / Gaku Takemura)