迷った「どすこい」ポーズ、なぜ披露? 2打席連続満塁弾の山川穂高が語った心中

西武戦で満塁本塁打を放ったソフトバンク・山川穂高【写真:小池義弘】
西武戦で満塁本塁打を放ったソフトバンク・山川穂高【写真:小池義弘】

「本当に何とか、何とかって。前の打席も三振してましたし、苦しかった」

 ソフトバンクの山川穂高内野手が13日、敵地ベルーナドームでの西武戦でプロ野球史上2人目となる2打席連続満塁本塁打の快挙を達成した。3点リードの6回に水上から左中間スタンドに運ぶと、8回には豆田から左翼スタンドへ。去年までの本拠地で「どすこい」ポーズも決めた。試合後の山川のコメント全文は以下の通り。

――素晴らしいホームランでした。
「ありがとうございます」

――どんな思いでしたか。
「いやもうやっぱり1本目はもう本当に何とか、何とかっていう、前の打席も三振してましたし、苦しかったんですけど、とりあえず1本出てっていうところですね」

――ホームに戻ってきた後に泣きそうな表情をしていた。
「もう『当たってくれた!』という。やっぱりうまくいかないときってどうやっても当たらないので、そこは苦しかったので、そういう表情になったかなと思います」

――ベンチで『当たった?』と言っていた。
「はい、そうです」

――「どすこい」ポーズも。
「なんて言えばいいんですかね。ロッカーとかの会話の中で、今のチームメートになっているギータさんとか拓也とかも含めて『ホームラン打ったらやってね』みたいな会話があるので。春先にも言った通り、どうしようかなって思っている部分もあるんですけど、求められたり、チームメート、一緒に戦っていく仲間が盛り上がる1つの方法ですし、そこはチームというか、みんなの思いでやります。2本目は本当に、本当に迷いましたけど、小ちゃめで」

――迷うところもありつつ。
「やらなかったら、またやらなかったでっていうところもあると思うので、普通に、打ったら僕はもうやるもんだっていうところでいいのかなと思います」

――2本目は完璧だった。
「2本目はもう理想通りですね」

――1本出て気持ちが楽になった。
「ホームランって本当にそういうものなので、打てないときって本当、ホームランどうやって打つんだっけっていう感覚になりますし、その中でフォアボールを選んだり、ヒット打ったりとかで何とかもがきながら、こうやってホームランを打ったときには乗っていけるときもあるし、いろいろなことが起こるので、でも、ほんのちょっとのことかなとも思います」

――2発出てこれで乗っていける?
「やっぱりヒットよりはホームランの方が僕は乗れますので、そういう意味では乗れるとは思いますけど、ただ、昨日も今日も、明日もそうですけど、やっぱりいい投手からずっと打ち続けるっていうのは難しいことなので、そういう意味では、明日もとりあえず1本っていう、いいところで1本打ちたいなっていう思いはあります」

――2打席連続満塁弾はプロ野球史上2人目。
「そうなんですか? 誰ですか、もう1人? 二岡さん! 見てましたね、昔。そのホームランはわからないですけど…」

――球史に名を残した。
「いやいや、たまたまですよ。僕だけで満塁ホームランは打てないので。今日は(周東)佑京がすごかったですし、健太もギータさんも常に塁にいてくれて、僕が打てばなっていうところは常にあったので、明日以降もそういう試合っていっぱいあると思うので、そこで謙虚にやっていきたいなと思います」

――3打席連続で満塁で打席が回ってくる。
「なかなかないですね。人生でありましたかね……多分ないと思います」

――それだけ周りが頼もしい。
「そうですね、そう思います」

――前回の満塁ホームランで初めて「どすこい」ポーズをした。
「開幕戦ですよね? 覚えています。一度、やり始めたことではあるので、辞めるまでやれたらなと思います」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)