「去年で終わりかと」覚悟した“戦力外” 母が流した涙…緒方理貢の心を支えた決意と言葉

  • 記者:福谷佑介
    2024.03.22
  • 1軍
ソフトバンク・緒方理貢【写真:竹村岳】
ソフトバンク・緒方理貢【写真:竹村岳】

「お父さんは『おめでとう』っていう感じで、お母さんは泣いていました」

 電話口で母は泣いていた。4年間、待ち続けた朗報。育成4年目だったソフトバンクの緒方理貢外野手は、仲田慶介内野手、川村友斗外野手とともに、ついに支配下登録への切符を掴んだ。宮崎県出身の25歳。「キャンプとかフェニックスリーグで宮崎に行くことは結構多かったので、直接は言われていないですけど、試合も見にきてくれていた。良い報告ができたと思います」。支配下契約を報告すると、母は涙を流しながら喜んでくれた。

 18日の昼過ぎ、球団の編成担当者からの電話が鳴った。まだ寝ていたという緒方は飛び起きて電話をとった。悲願だった支配下登録。電話を切ると、自室でガッツポーズして喜びを爆発させた。興奮冷めやらぬまま、すぐに両親へ報告の電話をかけた。「お父さんは『おめでとう』っていう感じで、お母さんは泣いていました」。母の涙に、緒方自身も込み上げるものがあった。

 2020年の育成ドラフト5巡目で駒大から入団。大卒の育成選手ということもあり、ルーキーイヤーから危機意識は強かった。「1年1年が勝負だと思っていましたし、4年目で支配下登録されて、今は安心していますけど、本当にここからがスタートだと思っています」。一刻も早く支配下にならなければ、先は長くない。そんな思いを常に抱きながら、プロ生活を過ごしてきた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)