なぜヘルナンデスの評価が高い? 2軍時代に見た姿…小久保監督のコメント全文

ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:竹村岳】
ソフトバンク・小久保裕紀監督【写真:竹村岳】

川村友斗が盗塁に打点、仲田慶介も内野安打…育成は「熾烈な争い」

 ソフトバンクは3日、韓国・斗山ベアーズと練習試合を行い、5-2で勝利した。先発したカーター・スチュワート・ジュニア投手が3回無失点。開幕1軍が当確しているロベルト・オスナ投手、ダーウィンゾン・ヘルナンデス投手、松本裕樹投手、藤井皓哉投手らも登板した。試合後、小久保裕紀監督が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

――初回、先頭の川村友斗外野手が安打を放ち二盗を決めるなど、見事な攻撃だった。
「川村ね。今日は川村を1番で行きましょうということだった。(4回1死三塁)犠牲フライも、左ピッチャーに代わった初球をきっちり、外野フライを打てる球を待っていたと言っていました。今日はちょっと足が進んでいなかったですけど、記録は盗塁ですから。もつれていたね、最後」

――川村選手は塁に出れば積極的に盗塁する姿が目立つが、そこも持ち味。
「もちろん。仲田の泥臭いヒットも含めて、熾烈な争いですから」

――川村選手の、盗塁においてスタートを切るセンスは。
「1年目からありましたよ。1年目から意外に。見た目はそんなにスピードがあるように見えないですけど、ゲームでのスタートを切る思い切りの良さは僕が2軍監督になった1年目から持っていました。僕の中では一番スタートを切れる選手でした」

――スチュワート投手は3回無失点。カウントを悪くしても粘りを見せていた。
「去年、一昨年までならバタバタといっていた感じですけど、カットボールが高い確率でストライクゾーンに集まるようになってきている。全然、変わってきていますよね」

――勝ちパターンの投手は、さすがの結果。
「岩井(俊介投手)以外は、オープン戦の結果は問わないという投手ばかり。結果を問わないと言っても打たれるのは嫌でしょうから」

――登板の順番にも意図はあったのか。
「でもオスナは別に9回に投げさせないですよ、開幕してからの9回っていうのは決まっているので、それまでは6回とか7回とかその辺で投げさせるんじゃないですか」

――オスナ投手以外の勝ちパターンについては、監督の中で描いているものがあるのか。
「全然、決めないでいこうということなので。7回8回は流動的にいきます」

――シーズンを通してそういう形になる。
「9回が決まっているので、どう繋いでいこうかという。先にヘルナンデスでいくのか、後ろに藤井を持ってくるのか。その時のあれで、イニングは決めないです」

――ヘルナンデス投手は昨季は1軍で1試合登板に終わったが、監督の中でも評価している部分がある。
「今日は真っ直ぐがね、韓国は真っ直ぐに強いので右中間に(ホームランを)打たれましたけど。ストレートが2軍レベルで弾き返されることはほとんどなかった。(日本に)来た時は出国の準備でほとんど練習せずに来ていたらしいので、それを(ファーム)選手権あたりで投げた時と比べるのはかわいそうですよね」

――甲斐拓也選手が2試合連発。
「そうね。なんであんなに打率が低いのかわからないですね、今見ていたら。なんか、期待してしまいそうで。あまりしないですけど」

――春季教育リーグのオリックス戦(タマスタ筑後)でアダム・ウォーカー選手が本塁打。
「ああ、そう! 明日の練習からまた(1軍に)来ますよ」

――4回1死、杉山一樹投手は被弾しましたが、そこから連続三振を奪っていた。粘りを見せた部分からも成長を感じるのでは。
「打たれるというよりも、彼の場合も(課題は)四球だったので。そういう心配がなくなってきていますよね、ゾーンで勝負できるようになってきている」

――総評としては、走塁が生きたような内容でしたか。
「総評とかはあまりないんですけど、細かいミスはいっぱいありますから。勝っていてもミスのところはきっちりとコーチが全部指摘しているので。僕の仕事が少なくて済みます」

(竹村岳 / Gaku Takemura)