全国模試で99点を叩き出した異色の実績 “7割が勘”…ドラ4村田賢一が明かす真相

ソフトバンク・村田賢一【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・村田賢一【写真:藤浦一都】

高校2年時に受けた全国模試の世界史で“ほとんど勘”で99点を叩き出す

 独特のキャラクターが魅力的な投手だ。ドラフト4位ルーキーの村田賢一投手は明大出身の右腕。“精密機械”と称されるコントロールを武器とする頭脳派の投手だ。

 そんな村田には驚くべき経歴がある。春日部共栄高に在学中に受けた模試。世界史で99点を叩き出したことがある。しかも、それが“ほとんど勘”だったというからなおさら衝撃的だ。

 その真相を村田に聞いてみた。

「全部、適当だったというとちょっと語弊があるんですけど、選択式の問題で、明らかにこれ違うだろというのを消して2択くらいに絞ってから選んでいったんです。そうしたら、それがびっくりするくらい当たっていたんです」

 高校2年時に受けた模試で、科目は世界史だったと記憶している。4択の選択式の問題で「分かる問題ももちろんありましたけど、7割くらいは分からない問題でした」。明らかに間違いと分かる選択肢は省いて2択に絞り、そこからはまさに“勘”で答えを選んでいったという。

「自己採点しろっていう学校だったので、自己採点してみたら『満点じゃね?』って」。結果的には1問間違えていたものの、それでも驚異の99点。「1問5点で20問だとしても、4の20乗分の1(0.000000000009%)ですよね。天文学的な数字引いちゃったな、と。宝くじ買おうかと思いましたもん」。当の本人が1番驚いたのは想像に難くない。

 高校時代は決して勉強が苦手だったわけではない。「理系でしたし、そこそこ勉強はできた方だと思います。一般の生徒に比べるとそこまで賢くなかったですけど、一般の生徒に喰らいつけるくらいの成績ではありました」。とはいえ、野球部の生徒がとんでもない成績を叩き出したものだから、周囲も仰天した。

「校長先生だったか教頭先生に呼ばれて『お前、やってないよな?』って(笑い)模試で99点なんてそうそう出るもんじゃないんで、そりゃそうですよね」と、その後の出来事も笑いながら振り返る。これ以降、これほどまでの高得点を叩き出すことはなかったという。

 明るいキャラクターで弁も立つ村田。実戦初登板となった17日のセガサミーとの練習試合でも、力むことなく、8割程度の出力でストライクを先行させる投球に徹するクレバーさを発揮していた。プロレス好きで、異色“実績”も持つ村田賢一。なにかと面白い存在になりそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)