居場所を奪われて悶々…甲斐野央の“負けず嫌い伝説” 板東湧梧が「敵わない」と思った出来事

  • 記者:竹村岳
    2024.01.20
  • 1軍
ソフトバンク・甲斐野央(左)と板東湧梧【写真提供:板東選手】
ソフトバンク・甲斐野央(左)と板東湧梧【写真提供:板東選手】

板東湧梧にとって甲斐野央は「憧れみたいな感じ」…リスペクトした一面を明かす

 初めて「敵わない」と思った。真剣勝負であり、人生をかけた仕事でもある野球はもちろん、グラウンドを離れても半端なかった。甲斐野央投手が人的補償で西武に移籍。同期入団の板東湧梧投手が振り返るのは、寮内のたわいもない日々。「今はもう僕がボコボコにされます」という思い出に、甲斐野の人柄が詰まっていた。常に白黒ハッキリつけたがる2人の“負けず嫌い伝説”だ。

 2018年のドラフト会議、東洋大から甲斐野は1位指名を受けた。板東はJR東日本から4位で入団。「YouTubeで見たことある、くらいでした。球速いピッチャーが東洋におるんやなって」というほどの印象ではあったが、2人の野球人生が初めて福岡で交わった。2018年、宮崎での秋季キャンプに見学に行った時が初対面。時間をかけて、関係が深まっていったのは2人が寮生活をスタートさせてからだった。

 1年目の2019年、甲斐野はいきなり65試合に登板。野球日本代表「侍ジャパン」も経験し、一気に世代の代表にまで昇り詰める。一方で板東は、同期入団の投手の中で唯一、1軍登板がなかった。「同期の中でも飛び抜けていましたし、憧れみたいな感じでした」と常に追いかける存在だった。どんな世代でもドラフト1位は、その年の代表。甲斐野の活躍と人柄に、自然と人は集まった。印象に残っているのは、まだ「若鷹寮」にいた時のたわいもない日々だ。

ソフトバンク・板東湧梧【写真:竹村岳】
ソフトバンク・板東湧梧【写真:竹村岳】

(竹村岳 / Gaku Takemura)