募る危機感…今宮健太が語る「ウザい選手」 突き動かす“同郷”ライバルの存在

自主トレを報道陣に公開したソフトバンク・今宮健太【写真:飯田航平】
自主トレを報道陣に公開したソフトバンク・今宮健太【写真:飯田航平】

「レギュラーを獲るという強い気持ちがない選手はこの世界には向いていない」

 ソフトバンクの今宮健太内野手が16日、福岡・宮若市内で育成の桑原秀侍内野手、勝連大稀内野手、西武の児玉亮涼内野手、楽天の村林一輝内野手と行う自主トレを報道陣に公開した。そこで口にしたのはライバルの存在。「自分に負ければ、ライバルにも負けるのは確定なんでそこは意識してやっていきたい」。同じ大分県出身の後輩でもある川瀬晃内野手の名前を挙げた。

 川瀬は昨季、キャリア最多の102試合に出場し、シーズン終盤は二塁、三塁でスタメン出場を続けた。昨年までは今宮とともに自主トレを行っていたが、今年から独り立ち。契約更改の会見では「いい関係で、ライバル同士としてやっていけるんじゃないかと思って、1人でやることを決めました。まだまだ(今宮さんから)教わることもたくさんある中で、来年にかける思いは人一倍強いです」、と、今宮への挑戦状を叩きつけていた。

 その思いを今宮もしっかりと受け止めている。「僕も若い時には川崎(宗則)さんというすごいハードル高い選手がいましたけど、そういう選手に負けないように頑張っていくという気持ちがあったからこそ、ここまでやれたっていうのがある。逆に挑戦状というか、レギュラーを獲るという強い気持ちがない選手はこの世界には向いていないのかなと思います」。かつての自分の姿を重ね、川瀬の姿勢を歓迎した。

 今宮がレギュラーとして定着して以降、その位置を脅かすほどの選手はそう多くない。「(川瀬は)今年に関しては本気の気持ちでそいういう発言をしてますし、僕も今年で33歳になりますけど、ある程度、同等のレベルであれば若い選手を使う」。川瀬の挑戦を受ける一方で、実力に大差がないと首脳陣に判断されれば、控えに回される可能性があることも理解している。

「チームとして間違いなく必要な存在ですし、昨年も晃がいなかったら正直きつかった試合も多々あった。ああいう存在がいるのといないとでは全然違う。今年に関してはショートでレギュラーを取りに行くって言ってますし、打つ方もそうですし、守る方もいやらしさを持ってるバッター。相手からしたらウザイ選手。そういうところが晃の良さなのかなと思います」

 後輩からライバルとなりつつある川瀬の成長に危機感を感じる一方で、年齢による“衰え”とも戦わなければならない時期になってきた。「10年前に比べれば、もちろん守備範囲だったりとかが落ちてくるのは当然だと思う」「若かりし頃の動きであったりというはなかなかできないところ」。少しずつではあるが、自身のパフォーマンスにも変化を感じている。その“衰え”に抗うためにも、自主トレでは己を追い込んでいる。

自主トレを報道陣に公開したソフトバンク・今宮健太【写真:飯田航平】
自主トレを報道陣に公開したソフトバンク・今宮健太【写真:飯田航平】

 この日の午前中は短距離、中距離を含むランニングメニューとノック。午後からは約3時間もの間、ほぼ休みなくバットを振り続けた。ただ、トレーニングはこれだけではない。「8時からトレーニングして、そしてここに向かってくるという感じですね」。球場に入る前にトレーニングを行い、1日をスタートさせている。走ることの重要性も実感し、意図的に走る量も増やしている。

「具体的な数字はないですけど、もちろんキャリアハイ、もう一花咲かせる。キャリアハイっていうところをもちろん1番に考えてやっていきたいと思うんですけど、先のことは考えずに、まず2月、そして3月の開幕戦のレギュラーを目指していく。目先の目標になるかもしれないですけど、そこを達成できるようにして、達成してから数字を考えたいと思います」

 今季の今宮には1500試合出場という節目の記録もかかっている。「目の前に節目の試合数があるなら、そこを目指してもちろんやりたいですし、もっともっと出るためには、ここでもう一花咲かせないといけないところ。今年1年悔いなくやっていきたいなと思います」。ライバル達との競争を勝ち抜き、“レギュラー”としてその記録は達成するつもりだ。

(飯田航平 / Kohei Iida)