あえて挙げた育成制度の課題…なぜ新星が誕生しない? 和田毅が語る独自の“考察”

  • 記者:竹村岳
    2023.12.25
  • 1軍
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】

会見で呈した苦言「育成はプロ野球選手ではない」 唯一挙げた若鷹の名前とは

 プロとして何度も修羅場を乗り越えてきた人間の、偽らざる本音だった。ソフトバンクの和田毅投手が25日、PayPayドームで契約更改交渉に臨んだ。3500万円アップの年俸2億円(金額は推定)でサインすると、会見で口にしたのは若手選手への苦言だった。「育成のホークス」とさえ呼ばれたチームだが、2023年に育成から支配下となったのは1人だけ。なぜ新星が生まれなくなったのか、考察を明かした。そして和田の目に止まり、唯一名前を挙げた育成選手の名前とは。

 今季は21試合に登板して8勝6敗、防御率3.24。1年間、大きな離脱をすることなくチームに貢献し、チーム2位の白星を挙げた。「個人的な成績で言うと昨年よりよかったですけど、それがチームの成績に直結していないのが一番いけないこと」と、順位に目を向けるのが和田らしい。3年連続でV逸した悔しさはある。その一方で、自分自身の存在感をもう1度示すようなシーズンだったことも確かだ。

 代表インタビューの中で、質問が飛んだ。「優勝を知っている和田投手だからこそ、後輩、若い選手に“思うこと”というのはどんな思いがあるでしょうか」。2024年もパ・リーグ最年長の選手として迎え、日米通算163勝。「これは阪神に移籍した大竹(耕太郎)が育成で入ってきた時に言った言葉なんですけど……」と切り出す。勝負の世界において、常に結果で応えてきた和田だからこそ、嘘は付かなかった。

「育成の選手はプロ野球選手ではないと自分は思っている。ユニホームを着てプレーはしていますけど、僕は贅沢だなと。メジャーの世界だと3Aや2A、マイナーの選手たちは違うユニホームを着てプレーしている。メジャーに上がらないと、そのユニホームを着られない。その中で育成の選手でも、いわゆるメジャーのユニホームですよね。3桁とはいえ、メジャー(ホークス)のユニホームを着てプレーができる」

「ソフトバンクホークスというチーム名を背負ってプレーができるのは本当に贅沢なこと。それを認識して日々を過ごしているのか、疑問に思うことはたくさんあります。球団の考えに僕が言うことはありませんけど、本当に贅沢だなと。ユニホームを変えてもいいんじゃないかという、違うユニホームでプレーしてもいい。せめて2軍の試合に出たくらいからソフトバンクホークスのユニホームを着られるくらい。それくらいから神格化したユニホームにしてもいいと個人的に思います」

契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・和田毅【写真:藤浦一都】

(竹村岳 / Gaku Takemura)