柳田にとって「ミスタープロ野球」 引き継いだロッカー…いつも隣にいた“最大の壁”

巨人・松田宣浩(左・写真はソフトバンク時代のもの)とソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】
巨人・松田宣浩(左・写真はソフトバンク時代のもの)とソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】

通算301本塁打の松田宣浩と通算258本塁打の柳田 毎年のように「今年は勝ちたいです」

 リスペクトの言葉が次々と続いた。ソフトバンクの柳田悠岐外野手が29日、西武戦(PayPayドーム)の試合前に取材に対応。現役引退を発表した巨人の松田宣浩内野手と連絡を取ったことを明かした。「(松田から)『引退するわ』と。『お疲れ様でした』という感じです」と語った。どんなプロ野球選手ですか、と問われると「ミスタープロ野球」と表現した。

 印象に残っているのは、毎年のように2人の間でしていた“ホームラン競争”。通算301本塁打を放った松田と、通算258本塁打の柳田。柳田がシーズンの本塁打数を初めて上回ったのは、2017年の31本塁打。「毎年松田さんと『今年は勝ちたいです』って言っていたので。初めて勝てた時、すごく嬉しかったのは覚えています」と懐かしそうに話した。

 松田は2022年オフにソフトバンクを退団した。松田が使っていたロッカーを、今は柳田が使っているという。明るいキャラクターにリーダーシップ、何より実績。存在の全てで、チームを引っ張ってくれた松田は、柳田にとってはまさに“ミスタープロ野球”だった。柳田も「いつも僕らに会った時も明るく接してくれる。そういう人がいないのは寂しいです」と引退を惜しんでいた。

(竹村岳 / Gaku Takemura)