愛された人柄と「突き刺さる」豪速球 又吉克樹が伝え続ける木下雄介さんの凄み

  • 記者:竹村岳
    2023.08.05
  • 1軍
元中日・木下雄介さんのユニホームを手にするソフトバンク・又吉克樹【写真:本人提供】
元中日・木下雄介さんのユニホームを手にするソフトバンク・又吉克樹【写真:本人提供】

■他球団の選手でも助言を求めに…木下さんが愛された前のめりな姿勢

 今でも、間違いなくナンバーワンのストレートだと思っている。元中日投手の木下雄介さんがこの世を去ってから2年が経った。かつてともに戦ったソフトバンクの又吉克樹投手は、時が過ぎる早さに驚く。溢れんばかりの気迫で、めいっぱい右腕を振っていた球友の姿を、忘れることはない。マウンドで放っていた凄みを、多くの人に伝え続けていきたいという。

 木下さんは2016年育成ドラフト1位で四国IL・徳島から中日に入団。最大の武器は、150キロを超える真っ直ぐだった。チームでは数少ない速球派。通算では40回2/3を投げて、イニング数を上回る48奪三振。プロ2年目の開幕前に支配下登録を勝ち取った。又吉にとっては驚きはなく「『こいつなら(支配下に)なるだろうな』っていう方が強かったです」。それほど凄みのある直球を投げ込んでいた。

 裏表ない性格で、豪快に笑う関西人。同じ独立リーグ出身の又吉にとっても、気の置けない後輩だった。「(当時チームメートの)木下拓哉とか、柳(裕也)とか京田(陽太)とかも含めて、すごく先輩後輩に愛されていたなっていうのは思います。実際、野球に対しての取り組み方だったり選手の面倒見の良さだったりっていうのは、誰もが知っているところだったので」。そんな人柄に負けじと魅力的だったのが、マウンドから放つ豪速球だった。

ベンチに掲げられた元中日・木下雄介さんの投球姿がデザインされたTシャツ【写真:本人提供】
ベンチに掲げられた元中日・木下雄介さんの投球姿がデザインされたTシャツ【写真:本人提供】

(竹村岳 / Gaku Takemura)