2戦連続で5回持たなかった板東湧梧…首脳陣が言及した今後と現状のローテ構想

オリックス戦に先発したソフトバンク・板東湧梧【写真:荒川祐史】
オリックス戦に先発したソフトバンク・板東湧梧【写真:荒川祐史】

首脳陣の評価は“辛口”…藤本博史監督「ああいうところを直さないと」

 今後の登板について、首脳陣が言及した。ソフトバンクは25日のオリックス戦(PayPayドーム)で2-4で敗戦した。先発の板東湧梧投手が4回1/3を投げて3失点。2度目の先発でも結果を残せず、球団を通じて「ランナーを出してからリズムの悪い投球になってしまった。点の取られ方としては最悪だったと思います。野手の皆さん、中継ぎ陣に本当に申し訳ないです」とコメントした。

 3回を終えて走者を許さない完璧な立ち上がりを見せた。暗転したのは4回だ。1死から宗に中前打。中川、頓宮に四球を与えて2死満塁となると、杉本には初球の直球を左前に運ばれて2点打となった。続く紅林にも中前適時打を許して、この回3失点。5回も安打と四球で1死一、二塁となり、ベンチは2番手の武田翔太投手へスイッチした。

 15日のヤクルト戦(神宮)では4回3失点。ただ5回の打席で代打を送られて交代と、打線の巡りも影響があった。今回は、試合に勝つための最善の判断だ。藤本博史監督も「やっぱり四球。ああいうところを直していかないといけない」という。2度の先発のチャンスで、ともに5回すら持たなかった板東。気になる今後について、斎藤学投手コーチが言及した。

「前回も4回の途中だったし、今回も同じような形になってしまった。そういう面では少し、板東にとってはもっと大事、重要な日だった。今後のためにも、と思っていたんですけど。でも同じような壁というか。そこはなんとか、オールスター前まで板東に頑張ってもらわないといけないし、チャンスはチャンスとしてまだ全然あるので。次に期待したいと思います」

 次回登板も、チャンスを与えると明言した。7月19日、20日のオールスターゲームまで変則的な日程ではあるが、板東が中6日で回るとしても、日曜日は試合がある。現状の首脳陣の考えは「板東に頑張ってもらう」だった。この日、ブルペン投球を行った石川柊太投手は2軍で調整登板を挟むことも決まった。板東自身もローテーション全体としても、ここを乗り越えなければならない。

 首脳陣の目から見ても、立ち上がりは「よかったですよ」という。4回、5回の投球についても「スタミナ切れとは思わないんですけどね。ランナーが出て、セットポジションになってバランスが崩れている感じはしたので、セット(ポジション)自体に、もうひと工夫があってもよかった」と振り返った。先発は今季2度目とはいえ、経験が少ないわけではない。藤本監督を含めて、首脳陣の評価は少しシビアなものだった。

 また斎藤学コーチは、2番手として登板し1回2/3を投げた武田翔太投手について「現状で言えば中継ぎの一員としてよく頑張ってくれている。いろんな話をしますけど、頑張るしかないというだけの話。一生懸命にやっているので、それを続けるという感じです」と話す。先発に戻すという考えも「ないです」とキッパリ言い切った。

(竹村岳 / Gaku Takemura)