40度を超える高熱にうなされて一時は入院も…1軍合流の大関友久が明かした療養の日々

1軍本隊に合流したソフトバンク・大関友久【写真:荒川祐史】
1軍本隊に合流したソフトバンク・大関友久【写真:荒川祐史】

6月6日に「特例2023」で登録抹消…大関友久を襲った具体的な症状は?

 身に起きてしまったことはしっかりと受け入れて、前だけを向いてきた。ソフトバンクの大関友久投手が24日、PayPayドームの1軍本隊に合流した。体調不良からの復帰で「やっぱり雰囲気も違うので、気持ちも引き締まります」と語る。乗り越えたのは、高熱にうなされるような日々だった。

 今季は4年目で初の開幕投手を託された。9試合に登板して4勝4敗、防御率2.21でチーム2位の61イニングを消化していた。順調なステップを踏んでいた中で、6日に「特例2023」で登録抹消。思わぬ形での離脱だったが「そればっかりは正直防げないこと。変に落ち込む、引きずる必要もない。あまり後ろは見ずに目の前に集中してきました」と受け入れて、前だけを見てきたのも大関らしかった。

 藤本博史監督も大関の離脱以降「熱が高かった」と話していた。発熱などの症状について、本人が自らの口で明かした。

「熱がなかなか下がらなくて、食事とか水分とかを摂れない時間が長かったので、体力の落ちみたいなものがけっこうありました。喉の痛みがけっこうひどくて、それでなかなか摂取ができなくて。熱は(最高で)40.6度くらいでした。40度を超えたのは初めてで、今までで一番きつかったです」

 体重は4キロ落ち、今は2キロ近く戻ったという。発症から「7日間くらい寝ていた」といい、一時は入院もした。2軍戦での登板を経て、待望の1軍合流。斉藤和巳投手コーチとの会話を「いきなり万全の状態でいけることばかりじゃないから。求めすぎず、その中でうまく抑えていくというか、無事に投げ切っていく、そういうところをしっかりやっていこうという話をしました」と明かす。自分らしく復帰までの道のりを歩むつもりだ。

 首脳陣からも、人一倍強いマウンドへの思いを評価されてきた。体調不良での離脱により、自分の代役としてローテーションに加わったのが有原航平投手だった。3試合に登板して2勝0敗、防御率0.87という成績。大関も「3試合とも完璧に抑えているので、チームにとっても本当に“救世主”みたいな、そんな感じで見ていました」と有原の存在には感謝するしかなかった。

 現在の状態には「最近になって動きとかも違和感がなくなってきた。あとは投げている感覚が戻ってくるか。そんなには心配していないです」と自己分析する。今後についても「1軍で登板する日は、ある程度決まっている。そこでまずは投げます」と見据え、1軍にも帯同していく予定。マウンドに立てる感謝を胸に、大関が1軍に帰ってきた。

(竹村岳 / Gaku Takemura)