藤本監督がチームに復帰 「お通夜の時もiPadで見て…」亡き父に誓った秋の報告

ソフトバンク・藤本博監督(左)【写真:竹村岳】
ソフトバンク・藤本博監督(左)【写真:竹村岳】

4日のオリックス戦に6-1で勝利…近藤の先制2ランに「さすが」

 ソフトバンクは5日、京セラドームでオリックス戦に臨む。試合前に藤本博史監督が取材に応じた。4日の同戦は実父の通夜参列のため欠場。森浩之ヘッドコーチが監督代行として指揮を執った。1日だけチームを離れたことで感じたこと、亡き父に誓ったこととは。一問一答は以下の通り。

――チームに戻ってきた。
「しっかりね、頑張るということを伝えてきました」

――お別れには間に合わなかった。
「誰も間に合っていない。新幹線の中で聞いたからね」

――体調が悪いなど、前兆はあったんですか。
「体調が良かったから急だったんよね。病気はしていたけど。施設に入っていて足は動かないけど頭はしっかりしていたしね。その辺は、野球が大好きだったからね。ずっと見てくれていて(開幕から)3連勝もしていて、喜んでいると電話ももらっていた。あばらも骨折していたので、電話も控えてくれって言われていた。こっちきて(連絡をしようと)思っていたら、電車、新幹線の中で。急にかかってきたので。びっくりしましたね」

――昨日、今日とお別れになった。
「しっかりできました」

――何か、伝えることはできましたか。
「頑張るしかないからね。親父にしっかりいい報告ができるようにね。親父だけじゃなくて、前回も門田(博光)さんが亡くなったし。関わりのある人が亡くなっていっているので、そういう人たちにいい報告ができるように頑張るだけですね」

――チームも離れていたが、勝利してくれた。
「本当、1日休ませてもらって申し訳なかったんですけど。みんなが頑張ってくれてね。案外、外から映像で見ているのは違う意味で、ね。甲斐拓也なんかかっこいいなって思ったしね。そういう意味で、お通夜の時もiPadで見ながらやっていました」

――オリックスを相手にいい試合内容だった。
「田嶋くんもいい投手だから、5回まで石川も頑張って投手戦でね。どっちに転んでもおかしくない試合にはなったし、さすが近藤くんやね。ああいうところでしっかり打てるのは素晴らしいですよね」

――試合はほぼ見ていた。
「ほぼほぼ見ていました」

――告別式まで参加されたんですか。
「告別式が終わって、骨だけ、お骨だけ拾いにいって帰ってきました」

――チームには「すみませんでした」という言葉があった。
「休むのは迷惑ですからね。俺の体調不良ではないですからね。その辺は申し訳ないし、勝ってくれたのはありがたかったですね。連勝中に休むのは嫌だったんですけど」

――今日から新たな気持ちで。
「そうですね。今日から頑張ります」

――秋には優勝していい報告がしたい。
「できれば最高ですね」

(竹村岳 / Gaku Takemura)